こんにちは、おらプラです。
塗装をする準備にマスキングという作業があります。
マスキングとは、塗装面を事前に覆う・隠す(マスクする)ことで塗料が着くところ着かないところをコントロールすることです。
使う道具は通常マスキングテープですが、補助的に使うマスキングゾルというものがあります。
今回はマスキングゾルについて使い方の基本や特徴を紹介します。
また、アイデア次第で使い方がグッと広がるので、そのヒントを少し紹介させていただきます。
マスキングゾルは一度使うと世界が変わりますよ~。
マスキングはたいへんですよね
私はマスキングが苦手だし、嫌いです。
筆塗りをメインにしているとエアブラシ派に比べると機会が少ないんですが、それでも面倒に感じてしまいます。
基本的に使うマスキングテープは、入り組んだ複雑なラインや、曲面がとくにやりづらいのは、きっとみんなご存知でしょう。(曲面用テープはありますが、それでもね)
やるのは面倒、やっても失敗、修正も面倒、はあ~(泣)
そんなマスキング作業を助けてくれるのが、マスキングゾルです。
マスキングゾル改とは?
私はクレオスさんの『マスキングゾル改』を使っています。
これしか使ったことがないので「改」じゃないものとの違いや「NEO」との違い、他社製品との比較はここでは省かせていただきます。
中身はドロリとした液体(ゾル状)で、これを塗りつけて使います。
乾燥すると少し伸縮性のある軟質ゴムのような感じになりますが、「木工用ボンドのような」といえば伝わるかな?
塗装前に事前に塗り、塗装後に剥がすという手順はマスキングテープと同じです。
テープに比べて特徴的なのは・・・
- 液体なので複雑なラインでもOK
- 曲面、球面にもピッタリ追随
- 広い面をやるのは非効率
- キレイな直線などは逆に向かない
- アイデア次第で応用範囲が広い!
と挙げられます。
基本的な使い方
それでは、基本的な使い方を見てください。
このパーツの一部を銀色で塗りたいと思っています。
曲線だし曲面だし、マスキングテープではとてもたいへんです。筆塗りならマスキングなしで「えいやっ」と塗ってみる事もできますが、今回はマスキングゾル改を使ってみることにします。
付属の刷毛か筆を使って、マスキングゾルを塗っていきます。
複雑なラインもこのようにマスキングできました。
今回の塗装は筆塗りでやるので部分的にマスキングしていますが、仮にエアブラシの場合は、大まかにマスキングテープで覆ってから、細かい部分をゾルで塗るといいでしょう。
マスキングゾルの乾燥時間
マスキングゾルは乾燥が速くて、説明書には20分から30分と書かれていますが、体感的にもそのとおりです。
実際はもっと速く塗装に取り掛かっても大丈夫そうですが、30分ならすぐですから待ちましょう。
「マスキングゾルを筆塗りするのなら、塗料を筆塗りするのと変わらないじゃない?」
と思う人もいるかもしれませんが、塗装は2度3度塗り重ねるので、はみ出しの確率が違います。
また、多少のはみ出しを気にしないで筆を運べるので、筆ムラも出にくいですしね。
マスキングゾルの剥がし方
塗料が乾いたらマスキングゾルを剥がしていきます。
このとき、ピンセットを使ってもいいのですが、最初のきっかけは爪楊枝が便利です。
ピンセットは先端で塗装面を傷つけてしまうおそれがありますので。
爪楊枝でチョンチョンと軽くめくると、1枚つづきのシートのようにキレイに剥がれてきます。
そのまま最後まで爪楊枝で剥がしてもいいですが、少し剥がしたらピンセットを使うのがオススメです。
爪楊枝だとバラバラに切れてしまいがちですが、ピンセットでつまんで剥がすと全部繋がったままペリリっと取れちゃう!これが快感なんで、ぜひピンセットを使ってください(笑)
日焼けの皮だって大きく取れたほうが気持ちいいじゃない?
マスキングゾルを剥がすと、キレイに塗り分けたラインが現れました。
OKですね。
これをマスキングテープでやるのは大変だったはずです。
使い方を広げるヒント
マスキングゾルは便利ですが、あくまでも補助的なもので、決してマスキングテープの代わりにはなりません。
主役にはなれず、マスキングテープで出来ない時と場所で登場するお助けマンにすぎないでしょう。
ただ、ゾル状という特質を活かして、使い方はさまざまで、アイデア次第で登場するシーンは多くなります。
余ったプラ板を使っていくつか実験(?)してみました。
マスキングゾルでいろいろなパターンを塗ったり描いたりして、不要な缶スプレーを吹き付けてみました。
使い方が広がるヒントになればと思ってやってみましたが、なんか微妙な実験になりました(スミマセン)。
一応私が伝えたかったことを補足しておきますと・・・
- 塗り分けだけじゃなくて
- 下地をいろいろな目的で残すことが出来る
- フリーハンドで字やマークを描ける
というようなことです。(脳貧弱)
きっと、もっと上手な使い方をしている人は多いと思います。
いろいろ考えてみてください。
アイデアの例
これまで私がやってみたこと、2つほど例で紹介しておきますね。
吹き込み防止の隙間防ぎ
飛行機の塗装をするときに、コクピットや内部に塗料が入り込むのを防ぐためにマスキングは必須です。
ところが形状が複雑でとっても大変な場所なんですよね。
そこでパーツをマスキングゾルで仮接着(あとで取り外せる)してみました。
マスキングゾルは木工用ボンドのような感じなので、接着のようなことも出来るのです。
塗装のハゲを表現
戦車に識別帯(敵味方を見分ける線)を塗るとき、マスキングテープでマスキングしたあと、マスキングゾルで何箇所か点々とランダムに塗ってみました。
この上から塗装して剥がすと・・・
白に塗装されず下地の車体色が出ていることで、まるで塗料が剥がれたように見えています。
キレイに白く塗ってから、あとで実際に剥がしていく(&剥がれたように見える)方法もありますが、こういう手もアリ?
みなさんもいろいろやってみてください。
きっといろいろなアイデアが出てくるはずです。
あ、ちなみに特別な使い方しなくても、十分便利すぎるアイテムなので勘違いしないでくださいね(笑)
マスキングゾルを使っている人は、一度でも使ったことがある人。
マスキングゾルを使っていない人は、一度も使ったことがない人。
使ったら手放せない道具の一つ。