初心者でもわかるプラモの材質「PS・PE・ABS」区別と特徴

初心・初級者
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こんにちは、おらプラです。

「プラモデルってどんな材質で出来ていますか?」

「プラモデルなんだから、プラスチックです!」

正解です。

だけど、じつはプラスチックは細かく種類分けされていて、全体をプラスチックと呼んでいるんですね。

そして、私達がよく作るプラモデルでも、3種類から4種類のプラスチックが使われています。

さらに、困ったことにその違いをわかっていないと、プラモデルがうまく作れなかったり壊れたりしちゃうんですよ。

困ってる初心者向けに、プラモデルで使われているプラスチックの種類についてわかりやすく解説します。

大丈夫です、まとめれば思ったより簡単ですから。

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プラモデルに使われている樹脂素材は主に3つ

プラモデルには、主に3つのプラスチックが使われています。

  • PS(ポリスチレン)
  • PE(ポリエチレン)
  • ABS樹脂(エービーエス)

この3つの種類を覚えればいいということになります。

「覚える」といっても、名前とか覚えなくてもよくて、区別することができていればそれで大丈夫!

簡単に見分けられます

PS、パーフェクトソルジャーではありません

「プラスチックの材質なんて見分けられないよ~」

と思うかもしれませんが、簡単に見分ける方法があります。

「材質は説明書に書いてある」

からです。

説明書の最初に、各ランナーごとにパーツリストが載っていると思いますが、そこに書いてあるんです。スルーしてあまり見ないですよね?

おらプラ
おらプラ

私が知る限り、ほとんどのプラモメーカーがちゃんと書いてます。

ランナーに書いてあることも

そして、ランナーにちゃんと刻印が入っている場合もあります。

これなら大丈夫でしょ?

区別を付けられることがわかりましたが、ここから各材質の特徴を簡単に書いていきます。

PS(ポリスチレン)とは

PS=ポリスチレン=スチロール樹脂

PS=ポリスチレン=スチロール樹脂

PSはポリスチレンの略で、スチロール樹脂という呼ばれ方もします。

使われている場所

プラモデルのほとんどのパーツはPSで出来ています。

他にも、プラ板やプラ棒などもすべてPSです。

「プラモデルってこんな材質だよね」

と誰もが思うもの、それがPSと思っていいでしょう。

PSの特徴

一番馴染み深い「ザ・プラモ」というべき材質ですから、特徴はみなさん御存知の通り。

切ったりヤスリをかけたり、加工が簡単ですし、接着も手軽にできます。

(「PSを接着するための接着剤=プラモ用接着剤」なのだから当たり前ですが)

PE(ポリエチレン)とは

PE、ポリエチレン

使われている場所

PEは、ずばりポリキャップに使われています。

また、軟らかくてグニャグニャする必要があるパーツ(動力パイプとか)にも使われることもあります。

PEの特徴

PEは柔らかく弾力性があって、グニュグニュする材質です。

ちょっと硬めのゴムみたいな感じ。

ポリキャップを触ったことがある人ならわかりますね?

PEはプラモ用接着剤では接着できません。

また、そのままでは塗装も出来ないので、プライマーという表面処理剤を塗る必要があります。

ABS(エービーエス)とは

ABS≠アンチロックブレーキシステム

使われている場所

ABSはガンプラの関節や内部フレームで、強度が必要な場合に使われています。

ただ、現在はABS樹脂はなるべく使わない方向(減らす方向)に向かっていると感じます。

おらプラ
おらプラ

ちょっと古めのガンプラの関節に多かった

ABSの特徴

ABSは硬くて頑丈です。

手で触っただけで「硬っ」とわかります。

関節に使われていた理由がわかります。

ニッパーで切るのもPSより大変ですし、接着も(プラモ用)接着剤では出来ません。

瞬間接着剤もしくは専用の接着剤で可能です。

最大の特徴は、ラッカー溶剤やエナメル溶剤の成分に触れるともろくなり、割れてしまうことです。

PPとも書いてあるけど?

ABSと並んで、PP(ポリプロピレン)と書かれている場合があります。

「3種類じゃなくて4種類じゃないか、この嘘つき!ハゲ!」

と言わないでください。

PPは特殊な場合に補助的に使われるもの(ガンプラの一部)で、覚えなくてもいいですし、意識しなくていいです。

プラモデルの素材で気をつけること

各材質について簡単に説明してきたつもりですが、初めてだと混乱しますよね。

なので、

「材質についてプラモデルを作る上で気をつけるべきこと」

をまとめます。

これだけ意識すれば大丈夫です。

「PE&ABS」接着と塗装は要注意

プラモデルのほとんどが「PS」で出来ていて、プラモ作りのほとんどのノウハウはPSを対象に考えられています。

接着剤も塗料も全部PS用。つまり、PSは無問題。

重要なのは、

「PEとABSは、接着と塗装が出来ない」

ことです。

見えない場所に使われるのがPEとABS

しかし、プロであるメーカーも当然わかっていますから、

「PEとABSは通常、接着と塗装をしなくていい場所だけに使われている」

ので大丈夫なんです。

おらプラ
おらプラ

いろいろ改造などでいじるようになってくると、接着や塗装が必要になる場合も出てきます。その時にはちゃんと方法があるので調べてください。

ABSに溶剤は触れさせない

ABS樹脂はラッカー溶剤やエナメル溶剤に触れると、もろくなり割れやすくなります。

もしもABSが使われているパーツがあったら、注意して下さい。

塗装をする場合はもちろん、無塗装でスミ入れをする場合でも、ABSに触らないように気をつけなければいけません。

つまりPEとABSだけ把握する

表記 呼び方 硬さ 接着塗装
PS ポリスチレン 普通
PE ポリエチレン 軟らかい
ABS エービーエス 硬い

以上、

  • PSは無問題
  • つまりPEとABSだけ把握する
  • どっちも接着と塗装ができないのは同じ

とまとめると、簡単じゃないですか?

最初のうちは説明書を見て見分けるようにすればいいと思いますし、そのうち、触っただけで直感でABSもPEも区別できるようになります。

いずれ、それらの材質を接着・塗装する必要に迫られたら、それはまたその時です。

ちゃんと解決法はありますのでご安心ください。

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