こんにちは、おらプラです。
プラモデルを塗装するときに、頭がゴチャゴチャになったことがあります。
それは、
塗料には種類があって、その種類によって重ね塗りが可能か変わってくる
ということです。
「塗装って、ただ色を選ぶだけじゃダメなのか・・・」
もちろん初心者だった私は入門書やネットで調べてみましたが、けっこう書いてあることにバラツキがあったんです。
こちらを見に来られたということは、たぶん、
「いろいろな情報が混ざり合ってて、わけわからなくなった」
「ここにはなんて書いてあるかな?」
と考えていらっしゃるんじゃないですか?
混乱する理由は、今ならわかってきました。
- 筆塗りとエアブラシで結果が違うから
- テクニックが必要な場合を可とするか不可とするか
なんです。
ここでは、「テクニックのない初心者向け」「筆塗りモデラー向け」に限定して、塗料の相性をまとめてみました。
大丈夫、わかるようになります。
塗料を重ね塗るときは注意が必要です
プラモデルの塗装に使う塗料は、主に、ラッカー・水性・エナメル・アルコールに分けられます。
初心者のとき、それがわかるまでは、
「どうして同じメーカーなのにいろいろな塗料があるんだろう?」
って思っていました。
そして、種類が違うと、重ね塗りが出来るかどうかが変わってくるんです。
例えば、ラッカー塗料の上からエナメル塗料を塗ることは出来るけど、その逆はダメ・・・とかです。
面倒でも、それを把握していないと、
「あれ?上から塗ったら塗装が溶けて混ざっちゃった」
となって、やり直しになってしまうということです。
【初心者&筆塗り】塗料の重ね塗り相性
それでは、下地のする塗料ごとに、重ね塗りの相性を見ていきましょう。
そのつど、注意書きしていきますが、
- 基本的に筆塗り&初心者が、失敗することなくやれるものを「○」
- 初心者では失敗することがある、テクニックや慣れが必要なものを「△」
- 絶対にダメなものを「×」
として評価していきます。
今ここを読んでいる人ならば、「△」のものは、基本的には「×」として考えてください。
下地がラッカーの場合
ラッカー塗料はとても塗膜が強いので、下地としては最強レベルです。
それでも、アルコール塗料には簡単に溶かされます。
そして、同じラッカー塗料でも、筆でこすったりすると溶けてしまうのです。
評価が△になっているのは、上手な人は弱く優しく筆を動かして、下地を溶かさないように重ね塗り出来るテクニックがあるからです。
⬇ラッカーの上にラッカーを塗るテクニックについては、こちらもどうぞ。
下地が水性の場合
下地が水性塗料の場合、ラッカー塗料とアルコール塗料には溶かされてしまいます。
古い情報では、水性塗料の上に水性塗料を重ね塗ることが不可となっている場合もあります。
しかし、最近の水性塗料は改良されてきていて、水性塗料同士の重ね塗りは可能となってきています。
下地がエナメルの場合
エナメル塗料は上から塗れるのは水性塗料だけと思ってください。
エナメル塗料同士は、ラッカー同士と同じように、やはりテクニックと慣れが必要になります。
こういう評価を見ると、
「エナメル塗料って、弱くて使いにくいな」
と思うかもしれませんが、エナメル塗料はその「弱さ」こそが長所です。
「上から塗る塗料としてとても便利」だということになります。
下地がアルコールの場合
アルコール塗料・・・といっても、私が知る限り、これはガンダムマーカーのことです。
他には使われていないんじゃないかなあ?
アルコール塗料は、上から何も塗れないし、何の上にも塗れません。(福沢諭吉っぽいな)
つまり、ガンダムマーカーはガンダムマーカーだけで使えということですね。
⬇ガンダムマーカーを考えている人は、参考にどうぞ。
ついでに知ってほしい
塗料の相性ではないのですが、同じように初心者を悩ませる「相性」について補足しておきますね。
それは、プラモの素材と塗料の関係なんです。
プラに直接塗ってはいけないエナメル
なんと、エナメル塗料は直接プラモに塗ってはいけません。
エナメル塗料はプラスティックに浸透してしまって、パーツを壊してしまうんです。
もっと説明するなら、プラに力がかかっているなどの条件はあるのですが、初心者はとりあえず、
「エナメル塗料をプラモに直接塗るとパーツが壊れる」
と考えましょう。
タミヤのスミ入れ塗料はエナメル塗料ですが、「塗装の上からなら大丈夫。プラに直接やると割れちゃうよ」というのはこういうことです。
ABS樹脂にラッカーとエナメルを塗るな
もう一つ、ABS樹脂という材料にも気をつけなければいけません。
ABS樹脂は、ラッカー塗料とエナメル塗料を塗ると、やはり壊れてしまいます。
ガンプラでは関節部などに使われていて、隠れるようになっている場合が多いのですが、もしも塗装する場合は、プライマーというものを塗らなければいけません。(サーフェイサーもダメです。ラッカーですから)
⬇とっても使いやすいプライマーについて、こちらを参考にどうぞ。
一目瞭然!表にしました
下地 | 上から塗るもの | |||
ラッカー | 水性 | エナメル | アルコール | |
ラッカー | △ | ○ | ○ | × |
水性 | × | ○ | ○ | × |
エナメル | × | ○ | △ | × |
アルコール | × | × | × | × |
プラスティック | ○ | ○ | × | ○ |
ABS樹脂 | × | ○ | × | ○ |
くどいようですが、もう一度書いておきますが、「あなたが初心者なら、△も×」ですよ。
頑張って上達しましょう、お互いに。
初心者はこれだけは覚えよう
表を見てると目がチカチカ、頭がグルグル・・・という人には、言葉で箇条書きにしましょう。
- ラッカー塗料はどの上からも塗るな
- 同じ塗料を重ね塗りして安心なのは水性塗料だけ
- エナメル塗料はスミ入れや部分塗装に
- アルコール塗料は単独で使おう
- エナメル塗料はプラに直接塗るな
以上、これで大丈夫!
ぜひオススメしたいのですが、一度各塗料を1本ずつ買って、プラ板のうえで実験してみてください。
頭で覚えるより、やってみたほうが理解できますよ。
エアブラシの場合は違いますので、それは詳しい方の情報を見てくださいね
エアブラシってどうして違ってくるの?
筆塗りと違ってこすらないから、重ね塗りで無理が効くらしいんだよね
⬆ラッカー溶剤はすべてを溶かすことを利用して、ガチガチに固まった筆を直すのにも使えます。