こんにちは、おらプラです。
エッチングパーツを使うようになったとき、一番困ったのが、切ったあとをキレイにすることでした。
プラモデルで言えば、「ゲートをニッパーでカットしたあと」に当たります。
ちょこんと飛び出た切断カスが、ディテールが命のエッチングパーツでは目立ってしまって、本当に邪魔です。
私は今は、
- タミヤ・エッチングヤスリ
- タミヤ・エッチングバサミ
を併用して対処していますが、今回はタミヤ・エッチングヤスリの使い勝手をご紹介したいと思います。
「エッチングパーツ専用」とうたっているだけあって、たしかにキレイに出来るんだなこれが。
タミヤ・エッチングヤスリの特徴
それでは、タミヤ・エッチングヤスリはどういうものか、紹介していきます。
600円ほどで買えるので、金属ヤスリとしては安いものですが、それでもさすが専用品という働きをする「替えの効かない理由」がお伝えできればと思ってます。
超細かい金属ヤスリ
タミヤエッチングヤスリは、エッチングパーツ用に開発された金属ヤスリです。
通常の金属ヤスリのような凹凸は刻まれていなくて、指で触るとザラザラとした感触がします。
「紙やすりを金属ヤスリにしたような感触」
といえば、なんとなく感じが伝わるでしょうか。
「#400」と表記があるのですが、おそらくそんな感じです。
ダイヤモンド粒子
このヤスリは、金属の凹凸でヤスるのではなくて、金属の表面にダイヤモンド粒子を固着させて作られています。
ですから、紙やすりを金属にしたという印象は正しい表現なのかなと思ってます。
全方向にヤスれます
普通の金属ヤスリと違うのは、まず目が細かいこと。
そして、ヤスる方向に規則性がないということです。
それも紙ヤスリと同じですね。
普通のやすりではダメな理由
エッチングパーツのバリをヤスるとき、普通の金属ヤスリでやると、どうしてダメなんでしょうか?
それは、比較的目が粗いことと、ヤスる方向性があるために、超薄くて弱いエッチングパーツでは、バリが削れると同時に、パーツ自体に力が加わって曲げてしまうからです。
繊細な作業がずっと続けられる人は、上手にやってのけるのかもしれませんが、このエッチングヤスリを使えば、あまりパーツの変形を気にせずに、バリ取りに集中できますよ。
軽~い力で、そ~っと撫でるだけで、バリが削れていくのです。
「力を入れる必要がない」っていうのが、エッチングパーツでは大きい!
実際に使ってみると
いくつか、実際に削ってみた様子を見てください。
これは比較的硬めのパーツで、バリが大きく残っています。
これはエッチングバサミでも切り取れるのですが、ヤスってみます。
数回撫でるだけで、バリがなくなりました。
これがもし普通の金属ヤスリだったら、バリがヤスリの凸凹に引っかかってしまって、うまく削れないし、逆に力を入れるとエッチングパーツが曲がってしまうんですよ。
こんな細いエッチングパーツもあります。
これは軟らかいので、エッチングバサミで切ろうとすると、たいていパーツ自体が曲がってしまいます。切断の力にパーツが耐えられないんですね。
こういうのはエッチングヤスリの出番の最たるものでしょう。
これでも微妙に曲がってしまっているのがわかりますか?
指で持っているところや、ヤスるときに押さえるだけでも、曲がってしまうような弱さなんです。
これくらいはすぐに矯正出来ますので問題ないですが、こういうのはエッチングヤスリがないとどうにもならないんじゃないかなあ。
キレイになってるでしょ?
ヤスるときの注意点
ちなみに、どんなに専用品だと言っても、一応使用上の注意点があります。
これは、つかえばすぐにわかるのですが、パーツに対して交差するようなヤスリ方をしてはいけません。
エッチングパーツは弱いので、一発で曲がってしまいますよ。
エッチングパーツをギリギリで切る必要がなくなるよ
エッチングパーツを使う人なら、ぜひ使ってみてください。
エッチングパーツの基本の記事で、ナイフによる切り方も説明しましたが、どうしても切断あとが残ってしまう場合があります。
それがいやでパーツギリギリを狙うと、失敗も増えるものです。
このヤスリがあれば、エッチングパーツの切断あとをキレイに出来るので、難しいところは思い切ってバリを残すように、パーツから遠いところで切断する「余裕」が出てきます。
エッチングパーツを使っている人には定番だと思いますが、これからエッチングパーツを使ってみたいと考えている人、準備したほうがいいですよ。
せっかくの高価なエッチングパーツですから、変形したりバリが残っていてはもったいない!