こんにちは、おらプラです。
私はいろいろなジャンルのプラモデルを作りますが、戦車やマシーネンを作るときに付いてくるのがフィギュアです。
ポージングもいろいろあって躍動感がありますし、人間との大きさの比較なども出来るので、ぐっと雰囲気がアップします。
ただ、私もそうですがフィギュア苦手な人多いんじゃないですか?
苦手だから作りたくない。でも、あると雰囲気が格段にアップするから作りたい。
私は一念発起して、本を買いました。
「基礎を勉強して、少しでもまともに作りたい!」
とても役立つ本でしたので、レビューしてみます。
上級者よりも初心者から中級者までは、目からウロコの一冊だと思います。
私フィギュア特に苦手です
ガンプラにはまず関係ない世界ですが、戦車やマシーネンなどのキットには付属していることが多く、一緒に置くと雰囲気が出ますから、そういう場合はフィギュアを作ります。
フィギュアといっても、美少女系などのツヤツヤピカピカした可愛らしいアレではなくて、泥臭いおっさん兵とか、知り合いになりたくないようなゴツい女性とかが多くて、それらはプラモ世界ではミリタリーフィギュアと呼ばれています。
私、このフィギュアが下手で苦手なんです。
恥ずかし作例
ネットの作例とか見ながら、なんとなく筆塗りしていくのですが、
- 顔面に広がる左右不均等の目玉
- 口元から血を滴らせている吸血鬼
- 病人チックな肌か、ただの肌色
- 男性はまだマシ、女性なんて絶対ムリ
という結果になることが多く、
「最後になんとか人間の顔に到達させた一瞬で終了~」
というゴールでした。
下手に触るとまたモンスターに近づいていくので、人間に近いレベルでストップするのが肝心なんです。
いや、きっとこれって、私だけじゃなくて苦手な人多いと思うんですよね。(ですよね?)
基礎から上級テクまでわかる本が欲しい
そもそも、塗装の前の組み立てだって、ただパーツを切って接着するだけで、隙間とかそのまんま放置していました。
「こんな小さな人形をパテで整形する自信無いしな」
と、せいぜいバリなどを少しヤスる程度でした。
つまり、ミリタリーフィギュアの作り方から塗装まで、なんにもわかっていないわけなんですね。
で、せっかく一生懸命作った戦車でも、乗っている人がモンスターだと、ガクッとなっちゃいます。
「プラモばっか勉強したって、フィギュア下手だと意味がない!」
と気づいて、良い教科書はないかと探し始め、見つけた本がこれでした。
「ミリタリーフィギュアのはじめかた」レビュー
アーマーモデリングのまとめ本
この本は2018年に発行されている本ですが、「アーマーモデリング」という戦車プラモの月刊誌の別冊という扱いです。
「アーマーモデリング」は私も何冊か買ったことがありますが、戦車に特化しているぶん、フィギュアを使った雰囲気抜群のジオラマ写真とかも多くて、眺めているだけで楽しい本です。
そのなかで、フィギュアの製作について解説していたコーナーがあったらしく、それをまとめて一冊にしたというわけですね。
ガンプラにパイロットフィギュアがなくても問題ないけど、戦車の横に兵隊がいないのは寂しく見えるもので、切っても切れないものですからね。
「ミリタリーフィギュアのことなら専門誌のこれがいいだろうな」
とポチッとしました。
失敗例を見てピーンときた
最初にパラパラとページをめくると、導入部としていろいろな失敗例が掲載されていました。
上の写真もその1つで、「まさに自分がこうなってしまう」典型なパターンだったので嬉しくなりました。これは絶対に役立つぞ~、と。
この本の良かったところ、イマイチだったところを紹介していきます。
基本から中級・上級まで
プラモデルなら、合わせ目を消して表面を整えて・・・なんていう基本工作はわかっているつもりなんですが、フィギュアになるとぜんぜんわかっていなかったんです。
この本は、組み立ての基本中の基本から、もう少し手を入れて工作したいところ(プラモで言えばスジボリとかディテールアップ?)から解説が始まっています。
まだ私には関係ないレベルですが、ポーズの変え方とかも解説してありますよ。
筆塗りもエアブラシも
プラモデルと違って、フィギュアは筆塗りすることが多いです。
私はもともと筆塗りばかりなので、フィギュアも当然筆塗りです。
この本は筆塗りの手順を基礎→中級→上級と段階を追って解説してありますし、エアブラシを使った方法も書いてありました。
普段エアブラシしか使わない人でも、慣れない筆塗りについて充実しているので、とても役立つのではと思います。
塗料別に解説
塗料の種類別での塗装例も多くて助かりますよ。
エナメル塗料、水性塗料、ラッカー塗料、油絵の具・・・単独で塗る場合はもちろん、組み合わせて塗る場合も分けて書いてあって、
「自分は水性塗料だからこういう塗り方になるのか」
だけじゃなく、
「エナメル塗料も部分的に使うのもありだな」
なんて試行錯誤できます。
作風もいろいろあって選べる
また、この本に載っている作例写真を見ると、フィギュアの塗装と言っても作風がいろいろあることがわかるんですよ。
今回いくつか写真を載せましたが、どれも全然違うと思いません?
あなたはどんな顔に仕上げたいですか?
理想もあれば技術的な限界もあるので難しいですが、
「今回はこんな作風の顔に仕上げてみるか!」
といろいろチャレンジ出来る(そしてそれぞれの解説が詳しい)ので、きっと上達しやすいと私は思います。
言葉だけじゃわからないところ
個人的に一番嬉しかったのは、「目の場所」とか「目を描くタイミング」とか「影」とか「光の当たる場所」とかが、はっきりと写真と言葉で説明してあったことですかね。
例えばですが、
『顔の明暗を意識して、目は不自然にならないように』
なんて説明されても、初心者には全然わからないと思いません?
「だから、不自然にならないってどうすればいいのよ?」
と、そこがわからないのにサー。
この本は、
「目はここに書いちゃだめ、口を見てこうすれば正しい目の位置に描けますよ」
という論理的な教え方をしてくれるのでわかりやすかったです。
目を描く位置がわかるだけでも収穫でした
注「美少女系フィギュアは範囲外」
念押ししておきますが、この本は↑のような美少女系フィギュア(という表現は正しい?)の製作や塗装には役に立たないです。
私は今回この本を探すときに「フィギュア 製作 本」などでググりましたが、むしろ出てくるのは美少女系フィギュアを美しく可愛らしく塗装するための本ばかりでした。
この本は貴重な「ミリタリーフィギュアのための本」ですのであしからず。
いちおう女性兵士ならではの塗装法は書いてありますが(笑)
こんな人に最適な本です
戦車模型やマシーネンなど、ミリタリーフィギュアが付属してくるキットをつくる人、もしくはセットで飾りたい人、そのなかで、
「プラモは上達してきた感じがするけど、フィギュアはいっこうに作り方・塗装がうまくいかない」
という人には、「ぜひ読んでみたら」とオススメしたい本です。
月刊誌を買って読んでいた人が少しずつ見ていたページが、こうやってまとめて読めるというわけで、ありがたい本だと思います。
↑この本を読んで初めて作ってみたフィギュアです。まだまだ下手の領域は出ませんが、
「前よりはぜんぜん人の顔になってる!しかもちゃんと女性になってる!」
と、少し未来への光が見えてきました。
フィギュアをある程度仕上げることが出来ないと、いつまでたっても情景モデルが物足りないままでしょうし、本体の出来を台無しにしてしまうおそれがあるのがフィギュアだと思います。
逆に良いフィギュアが作れれば本体がよく見えるでしょう。
付属のフィギュアは諸刃の剣。いつか越えなければいけない壁だと思ってます。
そんな人が一通り全部を知ることが出来る本なので、困っている人はぜひ目を通して見てください。
見たらすぐに出来るポイントがいくつか書いてありますから、それだけでも変わってきますよ。
↓調べたらこっちもあるんですね。