こんにちは、おらプラです。
ガンプラをディテールアップ工作し始めると、避けては通れないのがスジボリだと思います。
手間もかかりますし、技術も必要ですが、とてもカッコよくなりますよね。(うまい人は・・・)
私もスジボリに憧れて、
「工具がどうだ、ガイドがどうだ、やり方がどうだ」
いろいろと試行錯誤してきました。
正直今でも満足に出来ないのですが、先日あることをきっかけに上手になった気がするのです。(当者比)
それはずばり、念願の『BMCタガネ』を手に入れたことです。
「スジボリは結局腕次第よ!」
と怒られるのを承知で言いますが、
「技術がないからこそ、良い道具だとミスを無くせる・上達が早い」
と思ってます。
今回、いろいろなスジボリ工具を試してきた自分が、
「BMCタガネを使ったらどう変わったか?」
「どこがどういうふうに違うのか?良いのか?」
をレビューします。
結局、みんながBMCタガネを使う理由はこういうことだったのか!
スジボリ工具は多種多様
「スジボリはみんなやりたいんだなあ」
と思う反面、
「自分と同じように、苦手にしている人も多いんだろうな」
と感じます。
なぜなら、次から次へと新しいスジボリ工具が発売されているからです。
「より便利に、より簡単に、よりキレイに」スジボリをやりたいからこそ、新しい工具が出るわけですし、モデラーみんなが苦戦しているからこそ新しいものを試したくなるわけですよね。
何を隠そう私もそうですから(笑)
技術の無さを棚に上げて、
「もっと簡単に、失敗なくスジボリ出来る工具がないのかな?」
と探すわけです。(そして浪費する)
いろいろ使ってきました
私が使ってきたスジボリ工具を簡単に紹介します。
決してこれらがダメなわけではないので、勘違いしないでください。私が下手だから使いこなせないだけなのでね。
クレオス・ラインチゼル
一番最初に買って、全部で4種類ほど太さを揃えました。
プラモ復帰後、人生初のスジボリに挑んだ記念すべき一本でした。
当然なかなかうまくできず「スジボリしては修正、修正しては掘り直し」と時間ばかりかかっていました。
カギ型の刃形状が特徴で、一気に深く出来るかわりに、ヨレてしまう失敗を繰り返しました。初心者には難しかったです。
ファンテック・スジボリカーバイト
「鉤爪型のラインチゼルは難しいのかも?」
と道具のせいにして、次に使ったのがファンテック・スジボリカーバイトでした。
これはタガネと同じような刃の形状をしていますから、引っ掻くのではなく、期待しました。
これがダメだったかと言うとそんなことはなくて、私にとっては格段に使いやすくて、失敗が減ったように思います。
今もとくに不満はないです。ただ・・・後述します。
WAVE・カービングニードル
併用して、WAVEさんのカービングニードルも導入しました。
これはスジボリにも使える、いわゆるけがき針の一種ですが、穴あけのための位置出しをしたり、何かと使い道が多いので購入しました。
昔のモデラーはみんなこういうけがき針を使っていたそうですね。
たしかに便利です。
BMCタガネを使って「こなかった」理由
ところで、「スジボリといえばBMCタガネ」という知識は、実は最初からありました。
なのにどうして最初に買って試さなかったのか?
品薄で入手出来なかった
私がプラモを復帰した頃、BMCタガネはとても品薄で、まったく在庫がない状態でした。
ネットでは1本5,000円から10,000円という高値で、転売ヤーが売っているのみ。
定価は2,000円ほどなのに、それじゃあなかなか手が出せません。
「手に入りさえすれば、絶対にすぐに試すのに・・・」
と思いつつ、(失礼ですが)代用品として、手に入りやすい他のスジボリ工具を試すしかなかったのです。
疑問「どうしてみんなBMCタガネなのか?」
ネットで調べると、他のスジボリ道具もレビューが紹介されていました。
良いところ、悪いところが解説されていましたので、参考にして私も買っていったのです。
でも、私は疑問に思っていたというか、薄々感じていたのですが、
「BMCタガネが最高ということは間違いない」
のですよ。
なぜかというと、
「youtube等で上級者がほぼ100%、BMCタガネを使っているから」
です。
他の工具と差がなかったり、個人の好み次第だったら、他の工具を使っている上級者がいてもおかしくないじゃないですか?
みなさん他のスジボリ工具もオススメしてるのに、
「結局自分たちはBMCタガネつかっとるやん!」
と1人で突っ込んでました。
BMCタガネを初めて使った衝撃
最近、ようやくBMCタガネの品薄状態が改善され、普通に定価で手に入るようになってきました。
他の工具も持っているので、ちょっともったいない気持ちもありましたが、やっぱり憧れの工具を試してみたいじゃないですか。
切れ味スゴッ!
使い方自体は、他のスジボリ工具と変わることがありません。
力を入れず、軽く何度も削って行って、スジボリを作るのです。
最初の1彫りしたときに、私は衝撃を受けました。
「なんだこの斬れ味!全然違うじゃないか!」
『スジボリは力を入れない』というコツは頭に入っていましたが、自分が今までいかに力を入れていたか思い知ったのです。
「力を入れないということは、本当はこういうことだったのか!」
だから下手でもラク
BMCタガネは、プラパーツの上にコツンと自重で乗せて、ほんの少~し力を加えて手前に引くだけで削れていく感じなのです。
それは斬れ味がすごいからで、それを繰り返しているだけで、どんどんスジボリラインのレールが敷かれていき、深くなっていき、スジボリが完成するのです。
そもそも「力を入れない」ようにする理由は、
- 力を入れると線がズレる可能性が高くなる
- ズレやすいから、よりしっかりとしたガイド(テープ等)が必要になる
からです。
BMCタガネは斬れ味がすごいので、
- 本当に力を加えないでOK
- 力を入れないからズレにくい
- だからガイドも最低限でOK
と、スジボリの出来も良くなりますし、下準備も楽ちんになるのです。
もう戻れない
他の工具を使いやすいと感じている方もいると思うので、最終的には個人の好みでいいのですが、
私はもうBMCタガネから戻ることはない
でしょう。
さらに言えば、
「BMCタガネを揃えれば、それ以上の道具もいらない」
とも思っています。
下手な私でも、これくらい使いやすければ、じゅうぶんスジボリ上手に出来るから。
併用はするけれど
まだ2種類の太さしか持っていないので、しばらくは他の工具も併用するでしょうし、けがき針などは用途も違うので使い続けるでしょう。
ただ、機会あるごとに順次太さを揃えていったら、BMCタガネの使用率は圧倒的になるでしょうね。
これから買うならBMCタガネがいいよ
BMCタガネが入手出来るようになった今、これからスジボリ工具を買う人は、絶対にBMCタガネをオススメします。
特別高価なわけでもないですが、その斬れ味は正直ケタ違いです。
BMCタガネは職人さんが1本1本手作業で仕上げて、少数生産しているそうです。
その斬れ味は、上級者が結局みんな使うようになることで証明されているでしょう。
色々な工具を使って迷走してきたので、自分もわかります。
「スジボリをするならBMCタガネ」なのです。
BMCタガネ、圧倒的じゃないか!