【ドラゴン・ティーガーⅠ極初期型】①説明書を信用してはいけない

戦車
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こんにちは、おらプラです。

プラモデルのメーカーと言うとタミヤとかバンダイなど日本のメーカーを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?

私もつい最近までそうでした。

「キャラクター系ならバンダイ、スケールものならタミヤでしょ」

「やっぱ日本製が最高だよね」

ところが、戦車プラモの情報をググっていると、やたら海外メーカーがひっかかるではないですか。

しかも、どうやらかなり高いレベルらしい。

怖いものみたさではないですが、海外メーカー「ドラゴン社」のキット作ってみることにしました。

選んだキットはタイガーⅠ型極初期型(502レニングラード)というものです。

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ドラゴン?サイバーホビー?

ドラゴン?サイバーホビー?

このキットを選んだ理由としては、前回の戦車(B1-bis)と同じく『AFVモデル塗装ガイド (海外モデラー スーパーテクニック)』という本に製作見本が載っていたからです。

今回もお手本を見ながら、戦車プラモを勉強していきます。

ドラゴンは中国メーカー

サイバーホビー?

ドラゴンは中国のメーカーですが、通販で買った時サイバーホビーで売られていました。

このあたりよくわかりません。

「中国製?大丈夫かいな?」

という昔ながらの不安がよぎりますが、どうやら時代遅れの感覚のようです。

開封・キット説明

すごいパーツ数です

箱を開ける(これがまた開けにくいんだが)と、ギッシリとランナーが詰まっていました。

ひと目見て、パーツの分類が細かいのが目に飛び込んできます。作りづらそう・・・。

予算かけまくり

それに加えて、エッチングパーツは2枚付いているし、すでに曲げ加工済のエッチングパーツやスプリングも付いています。牽引ワイヤーも金属製が付いているし、履帯はDSトラックというゴム履帯が3本付いています。(作る車体で使い分ける)

予備履帯用に1コマずつ分割されたマジックトラックというものもたっぷり同梱されていました。

ネット中古で4,000円ほどで買いましたが、これ、定価いくらで売ってるものなんだろう?

国産の感覚で言えば10,000円はしそうですが・・・。

ドラゴンのキットの特徴

今回組立ての様子は順序通り書いていくのではなく、

ドラゴンのキットの特徴を、かいつまんでお伝えしたい」

と思います。

もしドラゴンの戦車をこれから初めて作ろうという人がいたら、きっとこのほうがわかりやすいと思います。

今回はどちらかと言うと「ドラゴンの問題点」を、次回は「ドラゴンの良いところ」にわけて書いていきますね。

車体ごとのこだわりがすごい

このキットは、実際にあった3台の戦車を再現できるようになっています。

3号車、100号車、123号車の3台

作る車体によって、パーツも選択していくことで、忠実に再現できるというわけです。

選択式の2つのパーツ。ほとんど変わらないじゃないか

でも、上のホイールなんて、ほとんど変わらないと思いませんか?

マニアには大切なのでしょうが、小さなポッチの位置が少し違うだけです。

どちらかしか使わないので、実はかなりの数のパーツが余ってくるんですよね。

忠実に再現することに手を抜かないという点では、タミヤ製を遥かに上回ると感じました。

車体によってリベットも削り取る

今回私の作る3号車では必要ありませんでしたが、上の図のようにリベットを削り取る指示もありました。ホイールはたくさんあるので、一体いくつリベットを削り取ることになるのやら。(私だったら絶対そのままでいきますがね)

穴あけ指示

穴あけが必要なんですが

ピンバイスで穴を開けてパーツを取り付ける場所があります。

上の穴はジャッキの台(四角い木の箱のようなもの)を取り付ける場所なのですが、パーツの裏側には穴あけ位置のガイドが付いていますが、説明書には一切指示はありません

穴あけしました

車体ごとに穴あけ位置を指示されている

号車ごとに微妙に位置が違う穴あけがあるのですが、パーツには号車の数字が刻印されているので、とても親切です。

ただし、やはり説明書には指示はありません。

説明書を信頼してはいけない!

これを差し込む?

今回1番衝撃を受けたのは上の部分の組立てです。

「え?これを上から差し込むの?」

上から差し込むパーツにはヒレがついていて、そのヒレは差し込まれる側のパーツの下側に入り込む形になっています。

「そんなはずはない。ねじりこむように入れるのかな?」

と何度かやってみましたが、どうしても無理です。

上からサクッと・・・入りません

しかも、今回私は嫌な予感がして、車体上部を組み立てる前に、

「こっちのほうが作りやすそう」

と思って前部のパーツだけでハメ用としているにも関わらず、です。

これを説明書通りに上部組み立て後に下部と合体させようとしていたら、考えただけで恐ろしくなります。

見本写真見て何度も確認しました

「いや、いくらなんでもこんなバカなことはないだろう?自分が何かミスってるに違いない」

と、本の見本写真を見たりして調べましたが、やはり間違ってはいないようです。

ヒレを切るしかない

仕方なく、ヒレをニッパーで切除してしまいました。まったく見えないところなので大丈夫なはずです。

キレイにおさまった!

これはつまり・・・

  • 説明書どおりの順番で組み立てると組立て不可
  • 車体前部の装甲を接着する前に、このパーツも一緒に組み込まなくてはいけない

ということになります。

ドラゴンの説明書は、

「キットの構造を説明しているだけで、組立て順序をアドバイスしているわけではない」

ぐらいに考えていたほうが良さそうです。

常に自問自答?

意味不明なディテールも

ライトの配線まで再現

車体前部にライトが付いていますが、そこへは配線が伸びています。

それを再現できるように、ちゃんと金属線が曲げ加工済みで付属しています。上でも書きましたが至れり尽くせりの贅沢仕様です。

ところが!

このディテールであります

この配線を抑えるための金具がパーツに再現されていて、それは素晴らしいこだわりです。

が、配線を通すための穴は開けられていません。もちろん穴は開けることは出来ますが、そこに曲げ加工された硬い金属線(軟らかいコードとかなら可能ですが)を差し込むことは不可能でしょう。

削ってしまう

結局金属線を活かすためにはこのディテールを切除しなくてはいけませんし、このディテールに穴を開けて使うのであれば、硬い金属線は無用の長物になってしまいます。

配線抑えは後付で

私は金属線を利用することにして、配線抑えは鉛シートで自作しました。

作り手を突き放す

どちらか選べます

車体前部の装甲は、泥除けが付いているものと付いていないものを選ぶようになっています。

「どちらか選んでね」

と説明書には指示されていますが、正直私のような初級者にはどうすればいいか分からなかったです。

泥除けのエッチングパーツは付属していたので、それを使う場合は泥除けのない物を使うってことか?それとも、ただ単に泥除けがないタイプがあるということ?

親切不親切のばらつき

車体上部には大量の穴を開けました

車体上部には、ピンバイスで穴を開ける指示がたくさんありました。(ここは説明書にも指示あり)

ところが、実はその穴は必要ないものでした(笑)

付属のエッチングパーツを使う場合は穴は必要なく、エッチングパーツを使わずにプラパーツを付ける場合「だけ」、穴あけが必要だったのです。

説明書にはエッチングパーツを使う前提で説明してあるのに、穴あけもするように書いてあるのだから、困っちゃいました。

「エッチングパーツを使わない場合は、指示された場所に穴を開けてください」

タミヤなら絶対こう書いてあるでしょ?

私はエッチングパーツを使うのに穴を開けてしまいましたから、穴をふさぐようにパーツを配置していくのが大変でした。ああ、穴を開けなかったらこんな苦労はしなかったのに。

これなら不親切で統一してくれたほうがまだマシだわ(笑)

まとめ

ドラゴンのキットの説明書は、

  • 説明書は信用するな。組立て順序くらい自分で判断してよ~。
  • 穴を開ける指示がなくても、作り手が自分で判断して開けるように。それくらい出来るよね?
  • 穴を開ける指示があっても、必要ない場合があるから自分で判断するように。人任せはモデラーとしてダメ!

ということです。

日本メーカーが優しすぎて、それに慣れて甘やかされている私がダメなのか?そうなのか?

次回は組立てのつづき(長所を紹介)

ドラゴンのキット、一筋縄ではいきません。

しかし、それでもタミヤにはない魅力があるのです。

次回は組立てを解説しつつ、ドラゴンキットの長所を伝えたいと思います。