【初めてのレジンキット】軸打ち方法これだけ知ってれば出来ました

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こんにちは、おらプラです。

初めてのレジンキットとしてダッカスを作っています。

前回はパーツ洗浄をやってみて、美しいパーツ群が出来上がったところです。

ここからいよいよ軸打ちをしていくことになります。

「軸打ち?」

プラモでは必要ないけど、レジンキットには必須の作業なんです。

軸打ちにもいろいろな方法というか、臨機応変に使い分ける必要がありましたが、今回私がダッカスでやった程度の知識があれば、だいたい不足しないと感じました。

詳しく解説していきますのでごらんください。

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基礎知識:軸打ちとは?

レジンキットの軸打ちとは?

レジンキットのパーツの接合部は、短くて太いダボをダボ穴に差し込んで接着するようになっています。

ただ、ガンプラのようなガッチリ安心な固定ではないのが事実で、

「ダボがゆるくてグラグラする。完成品に安定感がない」

「倒れたら最後、バラバラになって飛散(そして悲惨)」

ことになってしまいます。

そう、レジンキットの接合はとっても弱いのです。

そこで、ただ接着するだけではなくて、接合部に金属線(アルミ・真鍮)を仕込んで補強しておくのが常識となっています。

「関節に軸を打ち込む」=「軸打ち」というわけです。

軸打ち基本方法

レジンキットの世界に飛び込むと嫌でも耳に入ってくる単語「軸打ち」。

私も当然初めてで不安で身構えていましたが、思ったよりは簡単に出来ました。

おらプラ
おらプラ

昔と違って最近のレジンキットは、作りやすさに配慮されて精度が上がっているからだと思います。ダボ穴とかとても親切設計でした。

ダッカス脚部の全パーツです

まずは脚部を軸打ちしていきますが、それだけでいくつかのパターンが経験できました。

まずは一番基本的で簡単な「ガイド穴がある場合」に軸打ちする様子をどうぞ。

ガイド穴あるとうれしい

組み合わさるダボとダボ穴の両方に、丸い穴が見えます。この穴はレジンキットの原型を作る時に、作者が実際に軸打ちをした跡なので、この跡にピンバイスで穴を開けて真鍮線を差し込めば、ピッタリ合うはずなのです。

穴を開けて真鍮線を差し込みます

作者(原型師)に敬意を表して(おまかせ)、跡と同じ真鍮線の太さにしました。(ここは2mm)

細すぎると弱いですし、太すぎるとダボが壊れる可能性ありますので、そのままがいいと思います。

適当な長さに切る

真鍮線は適当な長さに切るのですが、短かすぎると強度的に弱くなるので、対面側のパーツの様子を見てなるべく長くするのがいいと思います。

穴が深すぎるとドリルが飛び出ちゃうよ!

穴を開けるときは、ダボやダボ穴の面に対して直角にしましょう。

合体!

上の写真は私の人生初の軸打ちでした。

もう少し穴を深め(=真鍮線を長め)に出来たと、慣れてきた後に思いました。

これが基本的な軸打ちです。

どうですか?作業自体はシンプルでしょう?

軸打ちガイド穴がない場合のコツ

片方にガイド穴がない場合

同じく脚部の膝関節で、こういう場合がありました。

片方にはガイド穴がありますが、もう片方にはありません。

ちょうどここにゲートがあったんですが、それでガイド穴が埋まってしまって見えなくなったのでしょう。

まずは真鍮線埋め込んで、赤マジックを

(※写真は膝関節じゃなくなっています。すみません。やり方は同じです)

いろいろな対処法があるらしいですが、私がやった方法は一番単純で、

「片方(穴があったほう)に真鍮線を埋め込んだら、それに赤マジックを付けて位置決めする」

方法です。

グッと押し付けると

赤マジックが乾く前に相手側のパーツを押し付けると・・・

赤マジックが付着します

赤マジックが付着して真鍮線の位置がわかるというわけです。

赤いところにピンバイスで穴を開けます

そうしたら、そこにピンバイスで穴を開ければいいのです。

実際、バチピタな場所に穴を開けられたわけではなく、多少はズレている可能性もあります。

ただ、レジンも真鍮もそこそこ弾力性があるので、多少のズレならちゃんとハマってくれるんです。

ガッチリ

脚部って全重量を支える場所なので、しっかり出来ると嬉しかったです。(一安心)

以上、ガイド穴が片方(もしくは両方)無い場合の、軸打ちの方法でした。

軸打ちを貫通させる場合

胴体部に、貫通させる軸打ちというのもありました。

具体的な説明に入る前に、まずは概念図で解説します。

通常の軸打ち

通常なら問題ない軸打ちですが・・・

中のパーツが薄い場合、真鍮線がぶつかっちゃう

例えば真ん中のパーツが薄い場合に、両方から真鍮線を差し込むとぶつかってしまう恐れがあります。

かといって、それを恐れて真鍮線を短くするのは弱くなってしまいますよね。

その場合、貫通する長さの真鍮線を使うことで、対処します。

こういう場合も同じ

ダッカスでは胸部から背中に装甲が飛び出ている箇所で、こういうのがありました。

この3パーツです

真ん中のパーツが薄くて、真鍮線を両方から差し込むなんてムリでしょう。

そこで、真ん中のパーツに貫通穴を開けてしまいます。

おそらく原型もそうなっている

光に透かしてみると、ガイド穴が1つしか見えませんよね。

これはつまり、原型も貫通穴でやってあるということだと推測できます。

貫通穴

貫通穴をガイドにそのまま胴体部にも穴を開ける

貫通穴を通したピンバイスで、そのまま胴体パーツにも穴を開けます。

当然ですが、ダボをハメるのを忘れないようにしてください。

反対側も同じように穴をあけて完成!

反対側も同じようにして穴を開けたら完成です。

このパターンは実は(基本方法より)簡単で、完全にバチピタな穴位置になります。

つまり、完璧な軸打ちとして、ガッチリ固定してくれます。

それにしてもクリアパーツは説明がしやすくて助かります(笑)

おらプラ
おらプラ

クリア系の塗装をする場合は、真鍮線が見えるということにもなりますね。注意です。

軸打ち不要?必要?

足裏のパーツ

「レジンパーツはすべて軸打ちが必要なの?」

と疑問に思いました。

例えば上のパーツは軸打ちしてありますが・・・

まったく力がかからない場所です

じつはまったく力がかからない場所です。意匠的なパーツですし、ダボもしっかりしていました。

こういう場合は軸打ちしなくてもよくて、接着剤(プラモ用はNG)でくっつけるだけで大丈夫だと思います。

(ヒザ裏)この小さなパーツも同じです

同じく力がかからないものでも、弱そうな場所は軸打ちが安心です

力のかかり具合、パーツの重さなどを考慮して「軸を抜いていいところ・いけないところ」を決めてください。全箇所を軸打ちしたほうがいいのは間違いないでしょうが、上級者の方々はどうなんでしょうね?

穴あけの時の注意

穴あけは絶対にやりすぎないように!

薄いパーツはとくにですが、穴あけは慎重に行いましょう。

慣れてきた頃に「ふふーん」と鼻歌交じりでやってたら、思わず貫通しそうになってビビりました。

クリアレジンはわかりやすいですが、穴の深さって外からは見えませんから、ドリルの長さと比較して見当をつけてください。

軸打ちは強いのだ

軸打ちだけでビクともしません

軸打ちをすると、それだけでかなり頑丈になります。

軸打ちってすごい!

GTMが細い脚で完全自立します

(いちおう手で支えてるけど)GTMが細い脚部で完全に自立するのは感動モノです。

これは、レジンキットは完全固定ポーズなのも影響してますよね。説明書に載っている完成見本とまったく同じポーズがビシッと決まっているから、これほど安定しているのでしょう。

おらプラ
おらプラ

最終的には接着しますが、軸打ちをした段階では脱着が自由なので、この後の塗装などがやりやすいんですね~。

それにしても、やはり永野護はすごい。

マンガで見るより立体で見るほうが、数倍カッコいいです。

偉そうに言わせてもらえば、

「永野デザインを背中まで味わえるのは作ったモデラーの特権」

だと思いました。

次回は

ダッカスで使った真鍮線は0.5、1.0、2.0mm

以上、軸打ちの様子を解説してきました。

私はこのダッカスが初めてのレジンキット、つまり初めての軸打ちでしたが、上で書いてきた事しかやっていません。

「事前に考えて身構えていたよりも、ずっと簡単だった!」

と感じましたし、読んでくれた未経験の方も、

「これ、出来るかも」

と思ってくれたんじゃないでしょうか。

レジンキットとプラモ、やることが違うだけで、技術レベル的に上下があるわけではないのかもしれません。今のところそう思ってます。

次回は塗装に入る前に部分的に組み立てたりしていきます。

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