こんにちは、おらプラです。
ポリエステルパテ、通称ポリパテ。
盛りやすく、ヒケがなく、早く乾いて、しかも削りやすいという特徴があります。
普通にプラモを作るときにはあまり出番はないかもしれませんが、ちょっとした改造や手直しを始めようとすると、途端に出番が増えて便利さに気づくパテでしょう。
「ポリパテって便利って聞くけど、実際どうやって使うの?」
「いろいろなパテがあるけど、どんな作業に向いてるんだろう?」
ポリパテをこれから使おうという人向けにまとめてみました。
パテには、3種類それぞれの持ち場があります。
エポキシパテでもダメ、ラッカーパテでもダメ、そういう作業にピッタリなのがポリパテですから、
「こういうときはポリパテやね」
と選べるようになりますよ。
ポリパテとは?
ポリパテの使い方
ポリパテは本体と硬化剤2つがセットになっています。
2つを混ぜ合わせた瞬間から、ポリパテはゆっくりと硬化していくわけです。
使い方はメーカーによって多少違いますが、基本パテ本体と硬化剤を一定比率で混ぜるように指示があります。主に、上の写真(タミヤ)のように同じ長さで取り出すと、それが良い比率という場合が多いです。(ちょっと上の場合は硬化剤(黄)が多すぎました。が、大きな問題にはなりません)
2つの色が完全に混ざって、1色になるようにかき混ぜます。
そうしたらあとは盛るだけです。
硬化には数時間かかりますから、焦って作業をする必要はありませんよ。
ポリパテの長所
ポリパテの長所は以下のようになります。
- 適度な粘度なので、詰め込んだり立体的に盛ったりしやすい
- 硬化してもヒケがない
- 硬化しても削ったりヤスったりしやすい
- ラッカーパテより硬化が速い
ポリパテの短所
もちろんポリパテには短所もあります。
- 独特の匂い
- 空気が入りやすい(後述します)
匂いが強いと言われますが、正直私はあまり気になりません。
特徴的な匂いだなとは思います。
ポリパテは埋めるときに使おう
簡単に盛れてヒケがないから
ポリパテの長所短所を考えると、ポリパテが一番使われるのは肉抜き穴などを「埋める」場合だと思います。
逆に言えばエポキシパテやラッカーパテは「埋める」作業が苦手ということにもなります。
エポパテ・ラッカーパテとの比較
エポキシパテ(以下エポパテ)はまるで粘土のようなパテですから、自分の好きな形に大まかに整えるのは楽で便利です。
しかし、比較的硬めの粘土のような感じなので、隙間や空間に押し込んで埋めるのは簡単にはいきません。しっかり埋めたつもりでも隙間がゴッソリ残ったりしますし、おしこむのが大変で指が疲れます。
またラッカーパテはポリパテと同じような粘度で、埋めるのはやりやすいのですが、ヒケが致命的な欠点になります。
ポリパテは他の2つのパテの長短所の中間とも言え、
ポリパテ実践例
実際にポリパテを使った例を2つ上げてみます。
例①肉抜き埋め
このパーツは本来このような凹みは必要ないのですが、成形上の都合で空間が出来ています。こういうのを「肉抜き」といいます。
なるべく目立たない場所に作られていることが多いのですが、逆に目に入ると「残念」な印象になっちゃうので、埋めて本来の姿に戻してやると「おっ!」となるわけですね。
こういう肉抜きにエポパテを詰め込むのは大変ですし、ラッカーパテだとヒケで凸凹になるので、ポリパテを使いました。
硬化したら、デザインナイフやヤスリで形を整えてやりましょう。
よく見ると、下の方にポコっと丸い凹みがあるのがわかりますよね?
これは短所のところでもあげました「空気の混入」です。
空気が入らないように丁寧に詰め込んでいかないと、空気が入ってそこが空洞になってしまうのです。
こうなると上からまたパテなどを盛って削ってで、2度手間になりますよ。
例②モールド埋め
次の例は、このモールドを埋めてみます。
このモールドは1mmもない深さなので、ラッカーパテでも大丈夫(厚みがないとヒケが少なめと予想される)なのですが、ポリパテのほうが間違いがないと思って使いました。
ラッカーパテでやったとしたら、多少ヒケが出るぶん多めに盛るし、硬化後は固くて削るのが面倒なので、ポリパテのほうが断然楽ちんだったと思います。
ポリパテ結論
ポリパテは、
「ラッカーパテのように扱いやすい粘度で、そのうえヒケがないパテ」
です。その結果、
埋めるという作業には最適なパテ
と言えるでしょう。
最初に書いた通り、3種類のパテにはそれぞれ得意・不得意の守備範囲があって、それぞれの得意分野で活躍してくれます。
「ここを埋めたいな」
と思ったら、まずはポリパテを使ってみてください。
ポリパテには他にも実は特徴があって、例えばエッジを作りやすいとか、プラと密着しやすいとかあるのですが、それは「ポリパテで埋める」という作業で使っていけば、そのうちわかってくると思います。
ポリパテを知るには、まず埋めてみろ!
埋めていればそのうち、ポリパテの真の姿が見えてくるだろう!
なーんて初級者のくせに偉そうですが、ホントにそうなのでやってみて!