こんにちは、おらプラです。
あなたは金属ヤスリ使ってますか?好きですか?嫌いですか?
私はもともと苦手で嫌いだったんですが、今は好きです。
プロモデラーさんたちが動画等で上手に使っているのを観たり、
「いい金属ヤスリがあると、とっても便利」
と話しているのを聴いて、ちょっと高いものを1つ買ってみたんです。
そしたら・・・世界が変わりました!
「うわっ、めっちゃくちゃ使いやすい! しかもキレイ」
「今まで使ってた金属ヤスリって何だったんだ?」
と驚きました。
タミヤのPROヤスリ、別格です。
他にもいいものがあるかもしれないけれど、これ使っていれば間違いありません。
金属ヤスリが苦手な人ほど、好きになってしまうヤスリです。
金属ヤスリが苦手な人
私もずっと金属ヤスリが苦手だったので、嫌いでしたし、あまり使いませんでした。
初心者向けセットを買って使いましたが、
「紙ヤスリやスポンジヤスリのほうがラクでいいわ」
と、道具箱の奥にしまったまま。
ですから、金属ヤスリが苦手な人の気持はよくわかります。
削り跡が汚い?
金属ヤスリって、キレイにパーツに当てないと、表面に傷がついたりガタガタになっちゃいますよね。
粗くしか削れない?
また、金属ヤスリって速くヤスれる切削力が魅力だけど、反面切削面が粗くて汚いイメージです。
金属ヤスリで大まかに削って、仕上げは紙ヤスリ・・・みたいな。
紙やスポンジのほうが便利?
「それなら最初から紙ヤスリやスポンジヤスリでヤスっていくほうが失敗ないからラク」
と思いますよね。
たしかに金属ヤスリは多少コツが必要で、間違うと失敗する確率が高くなります。
リカバリーで紙ヤスリを掛け直すのが大変で、金属ヤスリのおかげで余計に仕事が増えているような気さえします。
でも、良い高級金属ヤスリは、そもそも失敗しにくいのです。
上手な人は安物でもキレイに使いこなせるのでしょうが、技術が低い人でも失敗しにくく、キレイに出来るからスゴイわけなんです。
語弊があるかもしれませんが、
「初心者が金属ヤスリを失敗するのはヤスリが安物だから」
と言えることに気づいたのは、高級ヤスリを使った時でした。
苦手な人ほど使って欲しいタミヤのPROヤスリ
私が最初に買って使わなくなったヤスリは、タミヤのベーシックヤスリセット(3本で660円)でした。
「金属ヤスリなんて粗く削るだけだし、使えればいいんだよ!」
と思って、手っ取り早くセット物をかったのでした。
これがそもそも金属ヤスリを嫌いになる原因でした。(今回自分の技術は棚に上げときます)
そんな私が、初めて高級ヤスリ『タミヤクラフトヤスリPRO・平・10mm』(1本1980円)を使ったときの気持ちを書いていきますね。
『な、何を言っているかわからねーと思うが、あ・・・ありのまま、今起こったことを話すぜ』
すごい速さでヤスれていく
「なんて速くヤスれていくんだ!」
例えばこのゲートも大きく残ったままのパーツをヤスっていきましょう。
ヤスリを載せて、軽く力を入れずに手前から奥へ動かします。
3回でもうこんな感じです。
ガリガリという感じではなく、ヌルっとヤスれていく感触が独特です。
ゲート跡なんてすぐになくなります。
平面部分だとヤスッた後にヒケが見えてきます。(ヒケはパーツが凹んでヤスリが当たらないところ)
そこでもう1、2回ヤスるとキレイな平面になります。(ついでに面出しまで終わってしまった!)
それなのに滑らか
さらに、写真を見ればわかりますが、ヤスッた面がものすごく滑らかなのです。
「粗いと速くヤスれて、細かいと遅い」
という常識を持っていますから、これは驚きます。
上からあえて400番の紙ヤスリをかけると、面が粗くなってしまいました。
次に600番かけてみました。
さらに800番をかけてみました。
手で触ると、
「600番より滑らかで、800番よりちょっと粗い?」
っていう感じです。
最初から紙ヤスリでやるとしたら、番手を何度も変えて、シャカシャカ時間をかけてやることになるでしょう。
それをこのヤスリは、何分の1の速さで、1本でこなしてしまうのです。
体感的に、
「120番の速さで削れるのに、800番の滑らかさで仕上がる」
と思っています。
力がいらない
このヤスリは入門用のヤスリに比べると分厚く、適度な重さがあります。
指で持つとズシッとします。
ただその重さが良くて、パーツの上にコトンと載せて動かすだけで、それが適度な力加減になっているんですね。
まったくと言えばウソになりますが、ほんの少~し力を加えるかどうかで、ちょうどよい力加減といえるでしょう。
「金属ヤスリは力を入れるとガタガタになって失敗する」
ものなので、バラツキやすい自分の力に頼らないほうが、失敗が少ないのです。
目詰りしにくい
細かい理論は省きますが、タミヤのクラフトヤスリPROは削りカスが詰まりにくく、作業を妨げません。
ときどきハケでカスを落とす程度で大丈夫です。
美しい削り面ができる「単目」というのは削りカスが詰まりやすいのが欠点なのですが、それを解消する工夫がされています。(写真のナナメの太いミゾ)
ずっと使える
金属ヤスリは、紙ヤスリやスポンジヤスリのように消耗しません。
金属ヤスリだけを使う必要はありませんが、併用することで、紙ヤスリやスポンジヤスリの消耗が遅くなりますから、全体的にみれば実はコスパ的にも優れていますよ。
まずはおすすめこの1本!
1度使うと別世界になるタミヤクラフトヤスリPROシリーズですが、一番最初に1本買うなら、私は「平・10mm」をおすすめします。
ゲート処理・面出しが超ラク
入門用のヤスリは細いものが多いので、一見「太すぎて使いづらそう」と思うかもしれません。
でも、コレが一番バランスよく使い勝手がいいと思います。
ゲート処理はもちろん、面出しにも困ることがない幅の広さを持っています。
広い面をヤスるとき、細いヤスリになるほど、ヤスリの端でパーツを傷つけやすくなります。(面に対して均一に当て辛いので)
上の写真で左はこのヤスリで面出ししたもの、右は元のパーツです。
面がキレイに出ることで、エッジがキリリと引き締まって「同じようで仕上がりが違ってくる」のが面出しです。
この10mmくらいの幅のヤスリだと、面にキレイに当たるので初心者でも失敗なく面出しが出来るようになりますよ。
この厚みがいいのよ
このやすりは厚みがあるのは上で見てもらいましたが、この厚みも結構重要です。
「厚い金属」はしなりにくいので、薄いものより面に当てやすいんです。
安物のヤスリは薄くてしなりやすく、しかも切削に力を入れてしまう結果、失敗が多くなる原因になります。
何度も書きますが、ヤスリとパーツの面を、いかにまっすぐ当てるかがヤスリがけのコツですから。
次のもう1本おすすめ!
もう少し細いもの
私は最初の1本で高級ヤスリのありがたさに目覚めたのですが、もう1本欲しくなりました。
そこで、同じくタミヤのPROシリーズの中から、ハードコートヤスリ半丸5mmというのを買ったのです。
幅10mmのヤスリではどうしてもヤスれないところが出てきて、その頃にはPROシリーズにぞっこんだったので、5mm幅のものを買いたしたのでした。
半丸か三角がいい理由
幅が狭い分、このヤスリは上のものより薄めになります。
そこで選んだのが「半丸」なのです。
これは上手な人にオススメされたのですが、私は半丸について勘違いをしていました。
「半丸とか三角をオススメするのは、そこを使ってヤスるわけじゃないからね」
意味がわかりませんでした。
半丸になっているから、そこを使って曲面をヤスるためだと思ってたのです。(もちろんそのためでもあるのですが、それだけと思う人も多いのでは? )
これは、
「幅とのバランスで薄めの金属ヤスリになるけど、しなりを抑えるために入れている補強のような働きをする」
んだそうです。
たしかに平たいものよりしなりにくいですよね。
なーるほど。
金属ヤスリって本当はこういうものなんだ!
金属ヤスリは色々なメーカーさんが出していますし、比較はできません。
きっと1本2000円近くする高級品は、どれも良いものだと思います。
ですが、モデラーの間では、
「タミヤのPROシリーズ、あれは良いもの。別格」
という評価をよく聞きます。
「ベストかどうかは知らないけど、コレ使っておけば間違いがない」ものだと信じていますし、実際そう思います。
高級ヤスリのなかではお値段も手頃(さすがタミヤ様)ですし、金属ヤスリの良さを知るためには最適な1本だと思います。
あなたが苦手だと思っている金属ヤスリは、じつはそうではないのです。
- ガタガタになりやすい
- 削り跡が汚い
- 使いづらい
のは、じつはヤスリを変えることで解消できるものなんですね。
技術な未熟な初心者ほど、良い金属ヤスリを使うことで失敗が防げて、ありがたみを感じることが出来ます。私がそうでした。
上でおすすめした平・10mmのクラフトヤスリPRO、騙されたと思って一度使ってみてください。
最初の一当て、一削りで、あなたの金属ヤスリというものの概念が変わるでしょう。
「うぎゃー」って声が出ますよ、私のように(笑)