こんにちは、おらプラです。
タミヤの1/35仏戦車B1bisを作っています。
前回までで組立てとプチ改造を終えまして、いよいよ今回の製作の主目的である「ブラック&ホワイト」塗装に挑戦です。
ブラック&ホワイト塗装とは?
ホセ=ルイス・ロペス=ルイス
ブラック&ホワイト手法は、ホセ=ルイス・ロペス=ルイスさんが考えた塗装法です。
私が今回この塗装法を一度やってみようと思ったのは、著書「AFVモデル塗装ガイド (海外モデラー スーパーテクニック)」を読んだからなのですが、戦車模型を作る人にとってはバイブルのようですね。
実際すごくためになる本だったと思ってます。
もし気になる人は手元において損はない本だと思いますが、その手法というのを簡単に解説します。
基本概念(私の理解範囲)
あくまでも私の理解出来る範囲ですので、もっと奥深いものなのかもしれません。
実際には本を読んで読み取ってください。写真も多いので勉強になりますよ。
戦車に限らずですが、プラモデルの塗装をする上で、ハイライトや影を表現して塗装することは多いでしょう。そして多くの場合はグラデーションのように徐々にハイライトから影へ階調を変化させたいはずです。
と・こ・ろ・が、グラデーション塗装というのは、色に詳しい人ならともかく普通の人には難しいんですよね。少しずつ変化させていくためには塗料も調色しなければいけませんが、私のようにそれが大の苦手という人もいるはずです。
そこでこの方は、
「白と黒でグラデーション塗装の下地を作って、それにあとで透明な色をつけてやれば、どんな色のグラデーションも出来るんじゃねえ?」
と考えました。それがブラック&ホワイト手法です。
白と黒でグラデーションを作るのは、色付きよりラクです。
白と黒の配合を少しずつ変えていくだけですから。例えば青でグラデーションを作りたい場合に、青に白を入れたり黒を入れて望みの色にすることは難しいですが、白と黒だけならできそうじゃないですか?
白と黒でグラデーションを作ってしまえば、上から赤を塗れば赤のグラデーション、青を塗れば青のグラデーションが出来上がります。
もっと複雑な迷彩塗装でも、普通に迷彩塗装をするだけで、階調豊かな迷彩塗装になってくれるわけです。
本の作例どおりを目指して
今回このキットを選んだ理由は、この本の作例の1つ目(全く同じキットではないけどほぼ同じ戦車)を、
- 書かれていることを書かれているとおりに
- 色も一緒で
- 順次写真を確認しながら
やっていくのが一番習得への近道だと思ったからです。
戦車の形が一緒だと、グラデーションの作り方も、ウェザリングの仕方も、そのまんま真似ていくだけですから。(といっても出来上がりも同じに出来るほど簡単なものではないですけどネ)
本当に趣味に関しては勉強熱心な自分に驚きますわ(笑)
途方もなくて断念
それではやっていきます。試行錯誤しながらでやり直しもしましたが、それも含めて書いていきます。
ちなみに通常ブラック&ホワイトはエアブラシを使うのですが、私は筆塗りしか出来ないので筆塗りでやっていきます。
「グラデーションを着けるときは、一番手っ取り早いのは太陽光の下で写真を撮ること」
と書かれていたので、サーフェイサーしたあとに外に出してみました。
なるほど、影になる部分、明るい部分、少し暗い部分ぐらいは見えてきますね。
まずは一番影になっている部分がわかりやすいので、黒を塗っていきます。
ところが、黒を塗った後にふと我に帰ります。
黒と白はなんとなく塗れる。でも、(私には)中間のグレーは絶対塗れない!
理想を言うなら、一番影になる黒と、一番光が当たる白を、グレーでつないでいきたい。
無理無理。難しすぎる作業だ~。
そこでしばし考えて、やり直すことにしました。
やり直していきます
今回の作戦は、まず全体を黒のサーフェイサーで塗りつぶしました。
そして、光源の場所(太陽の場所)から白サーフェイサーを吹き付けて、グラデーションのだいたいの目安をゲットしたいという狙いです。
まずは斜め上(前後左右)から軽く白サフを吹き、さらに真上からもう一吹き追加しました。
- 白サフが当たらない場所
- 白サフが一度だけ当たったところ(斜めのみ)
- 白サフが2度当たったところ(斜め+真上)
の3段階を知りたい。結果・・・
かなり見えてきたような気がする!
これをベースにして、あとは筆塗りで重ねていきます。
まずは、部分的に光が強く当たりそうな場所(出っ張りとか)を選んで、白を塗りました。
これは全体的にのっぺりとしてしまうのを防いで、メリハリが付くという意味合いがあったように思います。
そして、当然上向きの場所に、追加で白を置いておきました。サーフェイサーだけでもいいのかもしれませんが・・・。
さて、この特徴的な戦車の見せ所は、サイドの装甲でしょう。
ドイツ戦車ではあまりない形で、転輪を覆い隠してしまってます。フランスやイギリスにこういう戦車の形が多いような印象を持ってます。
この大きな平面に、いかにグラデーションをつけて目を引けるか、「そこが勝負」と本に書いてありました。
基本的には上部を白く塗り、下部は塗らない(黒に少しだけ白サフがついた状態のまま)でいこうと思います。
極薄めた白塗料を、何度も重ねて少しずつ白くしていきました。
本で書いてあった注意書き「全体的に塗るより、パネルごとに塗ったほうがかっこいい」に従って、パネルごとに差が出ても「味」ということにして塗っていきました。
排気口のようなパネルは、周囲と差がつくように、ほとんど塗装せず黒っぽいままにすることにします。
筆塗りなので、エアブラシのようななめらかなグラデーションにはなかなか出来ませんねえ。
白と黒の境界に、グレーを薄く塗って誤魔化せないかやってみました。
本来は何種類もグレーを使っていくのがいいと思います。
もしもこれが色付き(この戦車の場合は青系)で塗っていたとしたら、私にはこんな感じは到底出せないと思います。白と黒だけのモノクロだからなんとかやれてる。
これこそがブラック&ホワイト手法のスゴさなのでしょうか。
ずっと本を横で開いたままで、
「ここは黒っぽい?」
「ここは白くするのか」
なんてつぶやきながら、真似していきました。
やはりお手本と同じ戦車にしたのは正解でした。
第三者の目から見るとどうなんですかね?
お手本には遠く及ばないのは承知ですが、この段階ですでに自分の過去のレベルを大きく上回っているのを感じます。超嬉しい。
問題はここに色を付けていく作業(次回書きます)が、上手く出来るのかどうか?
本では「8倍くらいに薄めたほぼクリアーな塗料を、下地が消えないようにエアブラシで吹き付けていく」と指示されてます。
隠蔽力が強いファレホで、しかも筆塗りで塗れるか、自分?
次回は塗装とデカール
ブラック&ホワイト手法、どうでしたか?
私の感想としては、色付きじゃなくモノクロのほうが断然簡単でした。
これは、色の調色がうまくできない人ほど、向いている方法だと思います。私にとっては救世主のようなものかも。
エアブラシなしでもなんとかなりましたし、これから毎回これで行くつもりです。
本にはまだ数体の見本が載っていますから、またお手本通りに練習してみます。
あと、これって戦車だけじゃなくて、ガンプラでも使える方法だよなあ?
ホセさん?ルイスさん?ロペスさん?ありがとーう(歓喜)
次回は本塗装とデカール貼りです。