こんにちは、おらプラです。
モデラーのみなさん、筆のお手入れってやってますか?
私はずっと、
「筆のお手入れ=きれいに洗うこと」
と思ってきました。
「キレイに洗っておけばいいんでしょ?」
と、一生懸命洗ってきたつもりです。
でも、違ってた!
お手入れって、洗った後のことが大切だったんです。
しかも、やってみると筆の痛みが全然違って、ボサボサにならないんですよ。
「おいおい、こんなに違うなら早く知りたかったよ~(泣)」
- まずは筆の痛みを防ぐために、やってはいけないことをお教えして、
- お手入れ方法を詳しく解説します。
大切な筆、ボサボサにしないで長く使えるようになりますよ。
「筆のお手入れ」ってやってます?
筆のお手入れをやっていない人に、私はぜひやってほしいです。
なぜかというと、やっていなかった自分自身をすごく後悔してて、
「こんなに違うんなら早く知りたかったよ~」
とつくづく感じているからです。
きっとみなさん同じように感じると思うんです。
いくつか、私がお手入れをやらなかった理由をあげていきますね。
ダメになってからでは遅いんです
「筆のお手入れなんて、傷んできたらやればいいんじゃないの?」
私、ずっとこう思ってきました。
そこそこお高いタミヤの高級筆を使わせてもらってるにも関わらず、こんな適当な考えでした。
お手入れは、ダメになった筆は戻りません。
ダメにならないようにするのがお手入れなんです。
面倒?簡単ですよ
「お手入れって言っても、どうすればいいのかわからないし、どうせ面倒でしょ?」
やってみればわかりますが、とっても簡単ですし、お金もそんなにかかりません。
タミヤのコンディショナーなら200円ほどです。
毎回?時間もったいない
「プラモに塗装するたびに、毎回やるなんて時間がもったいない」
実は毎回やらなくていいです。
私は1つのキットを作り(塗り)終わったりしたときなど、区切りの良いタイミングでやっています。
もちろん毎回筆は洗う必要はありますが、お手入れという意味では「たまに」でOKなんです。
しかも、筆一本のお手入れなんて5分もあれば充分ですし。
これなら出来ると思いませんか?
筆にやってはいけないこと
少し話はそれますが、お手入れの前に「筆にやってはいけないこと」を2つ書かせてください。
お手入れするのはいいけども、それ以上に筆を痛めつけることをやっていたら、元も子もないですからね。
角度をつける
ある筆塗りに詳しいプロモデラーさんのお話ですが、
筆は角度を付けて塗ってはダメ
だそうです。
筆をギュッと塗面に押し付けると、毛が根本でグイッと曲がってしまうじゃないですか?
あれ、筆にとっては厳禁で、なるべく小さな角度で、優しく塗るのがいいそうです。
「角度ってどのくらい?」
一度こういう角度で押し付けられた筆の毛は、毛の根元で折れ曲がったり、抜けやすくなるのです。
その境目は30°で限界だというから驚きです。
理想は20°以下ですって。
私、平気で45度以上やってました。
強く拭き取る
筆を洗った後などに、ティッシュやキッチンタオルで水分を拭き取ります。
そのとき、強く押さえつけて、筆をグイッと引いて拭くような動きはやってはいけません。
これもやはり毛が引っ張られて、抜けてしまうのを防ぐためです。
新しいうちは抜けませんが、だんだん抜けやすくなってくるんですよね。
使う道具
最初に、私が使っている道具を紹介しておきます。
各メーカーからでていますので、お好みで良いと思います。
ようは、洗浄するものと、保護するもの、の2つです。
洗浄液(ブラシクリリン&ブラシウォッシュ)
洗浄といっても、塗料用の溶剤ではありません。
ラッカー塗料だったらラッカー溶剤、エナメル塗料だったらエナメル溶剤で洗うのが基本です。
それは毎回やるべきことで、この洗浄というのは、
根本などに残った塗料のカスを落とす
ことです。
これについては詳しく記事にしていますので、そちらをどうぞ。
洗浄液2(フデピカリキッド&ブラシウォッシャー)
こちらも洗浄液になります。
こちらは筆にこびりついた塗料を、どんどん溶かしてキレイにしてしまう強力さが魅力です。
最近はこちらのほうを使用することが多くなっています。
詳しくは↓でどうぞ。
タミヤ・筆用コンディショナー
そしてこちらがいよいよ、筆のお手入れの主役であるコンディショナーです。
筆の毛はナイロン製もありますが、天然毛を使っているものが高級品です。
動物の毛ですから、私達の頭髪のように、やっぱりリンスでなめらかになって、保護されるわけです。
たぶん、人間用のリンスも使えますが、タミヤのこれで200円程度ですし「これで何年もつんだ?」って感じですので、わざわざ人間用を使うことはないでしょう。
筆のお手入れ手順
それでは、具体的に私がやっている筆のお手入れを順番に紹介します。
概略は上の写真のとおりです。
- ブラシクリリンで塗料のカスを落とす
- 水で洗い流す
- コンディショナーをつける
- 優しく拭き取る
- 保管する
簡単なので説明も不要かもしれませんが、順番に解説していきます。
ちょうど洗いたい筆があるので、それでやってみますね。
筆は毎回洗っていますが、それでも根元の方に固まってしまったカスがついています。
タミヤのHG平筆で毛は馬毛だそうです。
ブラシクリリンで洗浄する
まずは、ブラシウォッシュというビンの中に、ブラシクリリンという液体を入れます。
この液は塗料を溶かすのではなく、こびりついた塗料を剥がすという働きがあります。
ですから、液体に色がついていても関係ありません。
ビンの中の白いタワシのようなものに、毛先を擦り付けると、塗料が剥がれて底に沈んでいきます。
上で追記しました、フデピカリキッドでもいいです。特徴が違いますので調べてからお使いください。私はフデピカリキッドのほうが合っています。
水で流す
ブラシクリリンは水で洗い流せるので、水道水で洗い流します。
筆についていた塗料の塊が、キレイになくなっているのがわかりますか?
筆用コンディショナーをつける
タミヤの筆用コンディショナーは、少しねっとりとした糊のような感じです。
筆先を付けて含ませます。
拭き取る
筆にコンディショナーを付けたら、布などで軽く拭き取ります。
私はキッチンタオルでやっています。
ここで拭き取ることをしないと、コンディショナーが固まってパリパリになってしまうらしいので、気をつけましょう。
新品の習字の筆のようになるということです。使う前に水でほぐせばいいのですが、面倒なのでこの時点で拭き取っておくのがベスト。
保管
あとは、キャップをして、保管しておくだけです。
コンディショナーだけなら1分、洗浄が必要なものでも、5分もかからないと思います。
やっていない人は今すぐやり始めてほしい
こんなに簡単で、お金もかからず、しかも効果抜群なのなら、
一番最初からやっておけばよかった!
と思ってしまいます。
最初の頃に買ったナイロン筆ならまだしも、1本500~1000円前後する筆は、絶対にお手入れしながら使ってください。
まずは、タミヤの筆用コンディショナーから始めてみてはいかがでしょうか。
ときどき・1分間・200円。
これでもやらない理由があるなら、逆に教えてほしいくらい(笑)
良い筆をいつまでも良い筆のまま、使いやすい筆をずっと使いやすいままで。