こんにちは、おらプラです。
プラモデル製作で初級者を悩ませる、水転写デカール貼り。
破れてしまったり、うまく貼れなかったり、「苦手だな」という人も多いのではないでしょうか?
初級者の方は、そういう場合はマークセッターとマークソフターを使ってみるといいですよ。
デカール貼りを助ける2つのアイテム、これらはどういうものなのでしょうか?
また、使い方や違いは?
初級者だけじゃなく上級者も愛用するマークセッター&ソフター、使いこなすための基本をまとめました。
もう水転写デカールは怖くない!
マークセッター&ソフターとは?
マークセッターとマークソフターは、クレオスさんから販売されています。
水転写デカールを貼る時に、デカールをしっかりと接着するための効果を持っています。
- デカールの接着力を強める
- デカールを柔らかくして凹凸に添わせる
マークセッターとソフターの違い
マークセッター | マークソフター | |
接着する | ◯ | ✕ |
柔らかくする | ◯ | ◎ |
上の図を見てもらえばおわかりのように、
- マークセッターは接着剤と柔軟剤を配合したもの
- マークソフターは強力な柔軟剤
です。
私は最初、
「マークセッターは接着剤、マークソフターは柔軟剤」
と勘違いしていました。
水転写デカールの基本的な貼り方
まずは、これらを使わない、基本的な水転写デカールの貼り方を簡単に説明します。
まずはデカールを切り分けます。
切るべきところと、切るべきではないところにご注意を。
余白部分がつながっているものは、切らないで貼りましょう。位置関係がずれると大変ですので。
デカールを水かぬるま湯にしばらく漬けます。
そしてそれを取り出して、キッチンタオルなどの上に放置します。
この水につける時間と、放置する時間がメーカーや古さで変わってくるので注意です。
デカールがヌルヌルと簡単に動くようになったら、デカールを台紙ごと貼る場所に持っていき、台紙をずらしてデカールを置きます。
デカールの周囲には、水や糊が余っていると思います。
それを、綿棒や筆で水分を吸い取っていくのです。
水分がなくなると、デカールはプラモにピッタリと貼り付きます。
デカールの中に気泡が残らないように、空気を押し出すようにやりましょう。
以上、デカールの基本的な貼り方です。
これに加えて、マークセッターとソフターを、どのように使うのでしょうか?
マークセッターの使い方
それでは、実際にマークセッターの使い方を写真で説明します。
デカールを準備したら、デカールを貼る場所をよく考えて、そこにマークセッターを塗りましょう。
そこにデカールを持ってきて、あとは同じです。
「糊が少なくて貼りつかない」ということがなくて、しっかりと貼り付ける事ができます。
「マークセッターは、デカールとプラモの間に塗る」
ことになります。
マークソフターの使い方
デカールを貼って位置決めも終わったら、その上からマークソフターを塗ります。
そして、やはり同じように余った水分を綿棒などで吸い取ります。
「マークソフターはデカールの上に塗る」
ことになります。
マークセッターとソフターを図解で詳しく
それでは、マークセッターとマークソフターがどういう働きをするかについて、図解で説明します。
接着成分の働き
もともと、水転写デカールには糊が付いています。
ですから、何も付けなくても、プラモに貼り付けることが出来ます。
しかし、デカールを水に漬けて放置する時間というのは難しくて、メーカーによって違いますし、古さによっても変わってしまうのです。
デカールがまだ動かない(放置時間が短い)のに無理に動かそうとすると、デカールが破れてしまいます。
そこで私のように心配性で経験が少ない人は、長め長めに放置するようになるわけです。
すると、デカールに付いていた糊が流れ出してしまって、糊が少なくなってしまうんです。
これじゃデカールがくっつかないよ!
そこで、あらかじめプラモに糊を追加で塗っておいて、ちゃんと接着されるようにするんです。
糊がどのくらい残っているか見えないので、毎回塗るのがベターになります。心配がなくなります。
柔軟成分の働き
また、パーツに凹凸があると、デカールを置いてもパーツとのスキマが発生します。
スキマがあるということは、デカールが浮いてしまったり、あとで白くなる(白化といって、デカールの余白部分が、透明じゃなくなって目立ってしまうこと)ので困ります。
そこで、デカールを柔軟剤で柔らかくして、パーツの凹凸にピッタリとさせるわけです。
これが柔軟成分の働きになります。
使わないとどうなるの?
最初に書きましたが、マークセッターとマークソフターは必須ではありません。
デカールだけでも貼ることはできます。
でも、糊が不足したり、パーツが凸凹なのに使わないと、どうなるのでしょうか?
そもそも貼れない
糊が不足してしまうと、デカールがそもそも貼れません。
見た目にはピタッとプラモに張り付いているように見えても、はたしてそれが接着されているのかどうか、それはわかりにくいのです。
「乾いたら実は、こびり付いてただけだった!」
ということになったらもうおしまいです。
私のように水に長めにつける人は、接着剤を追加しておいたほうが無難なのです。
白化する
デカールとパーツの間に隙間があって、デカールが浮いていると、白化が起きます。
白化とは、デカールの余白部分が白っぽく濁って透明でなくなって、見えてしまうことです。
本来、デカールはデザインされた部分だけが見えて、余白は見えにくいのがメリットなのに、それが見えてしまうと、とたんにシールっぽく格好悪くなってしまいます。
ガンプラに付属するマーキングシールは、余白が見えてしまうのが欠点ですが、同じようになってしまうと思ってください。(上写真を参考に)
初めての人はマークセッターを買おう
マークセッターとマークソフターは、初級者も上級者も使う便利な道具です。
とくに、私のようにデカールが苦手な人がよくやる失敗は、
デカールを早く動かしすぎて破れてしまう
ことです。
それで安全第一に、ついついデカールを長く水に漬けてしまいます。
それが今度は、糊が不足するという失敗を呼ぶわけですね。そこで、
マークセッターを必ず塗ることを前提に、長く水に漬けることを習慣にすれば、デカールを破る失敗が格段に減るのです。
たっぷりと、これでもかというくらい、水につけてから貼ればいいので、気持ちが楽ですよ。
マークセッターとマークソフターの違いでも書きましたが、
- マークセッターは接着・柔軟両方の成分
- マークソフターは強力な柔軟成分
です。
初めての人はまずマークセッターを使ってみて、凹凸がひどい場合のためにマークソフターを準備すればいいと思います。
デカール貼りに、マークセッターはもはや必須とも言える便利アイテムです。
マークソフターもあれば心強いです。
各メーカーから同じようなものが出ていますが、私はクレオスのを愛用しています。
接着成分のみの製品も各社あります。そちらを好んで使う方ももちろんいらっしゃいます。
各社どれでもいいのですが、初心者の最初の1つはとにかく「接着剤と柔軟剤を配合したもの」が使いやすいと思いますよ。
⬇デカール貼りにはタミヤさんのデカールピンセットを愛用しています。
デカールをつかみやすく効率が違います。
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