こんにちは、おらプラです。
プラモデルを作るうえで、「最後の仕上げ」的なものが、トップコートです。
塗装する人だけじゃなくて、素組み(パチ組み)しかしない人でも、最後にトップコートをすることで「いい仕上げ」になりますから、やっている人、これくらいはやりたいと考えている人が多いんじゃないでしょうか?
今回の記事では、
- トップコートとは何をどうすること?
- トップコートの役割はなに?
- ツヤによる仕上がりの違い
について解説していきます。
簡単な作業なのに、ガンプラの完成度が断然アップします。
あなたもトップコートやって、かっこいいガンプラにしてください。
トップコートとは?
トップコートとは、プラモ表面に無色透明な塗膜を作ることです。
缶スプレーやエアブラシで行います。
プラモの表面を保護するだけじゃなく、デカールを保護したり、ツヤを調整したりしてくれるので、完成度がぐっとアップします。
トップコートの役割は5つ
トップコートには、大きく5つの役割があります。
塗装を保護する
トップコートの一番基本的な役割は、塗装の上にクリアーの塗膜を作ることで、塗装が傷んだりはげたりすることを防ぐことです。
せっかく苦労した塗装ですから、ちゃんと守ってあげたいでしょう?
デカールを保護する
トップコートで表面にクリアーの塗膜が出来ることで、貼り付けたデカールやシールを覆ってくれますので、後々、剥がれてこないようにしてくれます。
また、デカールによって出来た段差を目立ちにくくもしてくれます。
ウェザリングを保護する
ウェザリング(汚し加工)では、ウェザリングマスターなどの粉ものを振り掛けることがあります。
塗料ではなく粉なので、指で触ると落ちてしまいます。そこで、トップコートで固定して置くことが必要になります。
ヤスリ跡を消せる
これは特に無塗装派の人に重要なのですが、トップコートによるクリアー層で、ヤスリ傷やゲート跡(つまりプラモ表面の凹凸)をおおって、なめらかにしてくれます。
大きな傷は消せませんが、多少のヤスリ跡は見えなくなります。
あとで実験した写真を見てください。
最重要!ツヤを調整する
トップコートでツヤを調整する最後に、トップコートをする最重要だと思われる役割が、ツヤを調整して統一することです。
例えば上の図のように、つやありレッドとつや消しグレーで塗装したあと、トップコートをすることですべて「つやあり」(つやなし、半光沢も同様)にしてくれます。
使った塗料の色によって、ツヤの具合がバラバラなのはおかしいですからね。
これは完成したプラモの印象を大きく変えるポイントですので、下で比較実験してお見せしたいと思います。参考にしてください。
トップコートでツヤを変える理由
トップコートでツヤを調整(変える)ことは、どんな理由があるのかといいますと・・・
完成したプラモに説得力を持たせる
ことだと思います。
例えばですが、
- 車やバイクの美しいボディがつや消しなのはおかしい(手入れしていない中古車?)
- 戦車がピッカピカのツヤツヤボディのはずがない
- ガンダムの白い部分はツヤツヤなのに、赤い部分はツヤがないのも変
- 人のお肌がギラギラと反射している
とかですかね。
たかがツヤ、されどツヤなんです。
ツヤが違うだけで、プラモデルの完成度が大きく違ってしまいます。
ツヤを調整するトップコートだけでも「プラモの出来」が上下しちゃいますので、気をつけたいところです。
ツヤの有無で変わる印象を比較
それでは、ツヤの違いだけで、どれだけプラモの印象が違ってくるか実験してお見せします。
ファーストグレードのザクをパチ組みしたものを材料に、
「プラスチックそのまま・つやあり・つや消し・半光沢」
の4種類を比べてみました。
プラスチックそのまま
整形されたプラスチックは、表面がなめらかである程度ツヤがあります。
つやあり
光沢トップコート(つやあり)すると、ピカピカに光を反射します。
つや消し
つや消しトップコート(先ほどのつやありの上からやったものです)すると、ツヤがほとんどなくなって、しっとりとした感じになりますね。
半光沢
半光沢のトップコートをすると、光沢ほどではない、ゆるめのツヤが出てきます。
比較
4つの状態を比較して見てみましょう。
個人的な感想ですが、
- 量産機のザクで「つやあり」はなんだか不自然な感じですし、重い機械なのに軽いおもちゃのよう
- 「つや消し」はザクの重量感が一番出ている感じ
- 「半光沢」が好みの人もいるかも。重量感とメカ感のバランス?
- 「プラスチックそのまま」だと、いかにもプラモデルって感じがしてしまうかな?
と思いますが、みなさんはどうでしょうか?
これが車だったら、断然「つやあり」が美しいでしょうし、半光沢のほうが自然と感じる人もいるでしょう。
とにかく、同じプラモでも、つやの具合だけでこれだけ印象が違ってくるということです。
「どれが正解で、どれが間違い」ということではなく、印象の違いを見てもらえればと思います。
傷やゲート跡の様子
トップコートの役割で話したことについて、実際の働きを見てください。
ヤスリ傷
ザクのシールドに、400番のヤスリであえて傷を付けておきましたが・・・
トップコートをすることで、まったく見えなくなっていますね。
これは、つやありでもつや消しでも同じ効果があります。
ゲート跡
ニッパーで切っただけでゲート跡ですが・・・
トップコートすることで、多少目立たなくなっていると思いませんか?
もう少し丁寧に処理しておくことで、完全に見えなくすることも出来ます。
一般的につや消しのほうがキズ消し能力が高いと言われています。試して実感してみてくださいね。
トップコート選ぶときの注意
最後に、トップコートを選ぶ際の注意点を1つだけ書いておきます。
それは、トップコートにはラッカーと水性の2種類があるということです。
これは塗装をしているならばご存知の特性ですが、
下地が水性塗料やエナメル塗料の場合だけは、ラッカーのトップコートは使ってはいけません。
トップコートと下地の関係を表にすると、次のようになります。
下地➡ | プラのまま | ラッカー塗料 | 水性&エナメル |
ラッカートップコート | ○ | ○ | × |
水性トップコート | ○ | ○ | ○ |
「それじゃ水性トップコートのほうが優秀ってこと?」
ということではなくて、塗膜の強さはラッカートップコートのほうが強いので、使い分けてください。
何にでも使える汎用性の水性、強さ抜群のラッカー
と考えればいいと思います。
トップコートまとめ
以上、プラモデルにおけるトップコートについて、解説してきました。
- トップコートとはなにか?
- 主に5つの役割があること
- つやによるプラモの印象の違い
- ラッカーと水性の注意
がおわかりいだけたと思います。
塗装派も無塗装派も、最後にトップコートをすることは、簡単な割にメリットが多いです。
最後に、もしもあなたがガンプラで初めてトップコートをしようと考えているなら、水性のつや消しトップコートを試してみてください。
一気にかっこよくなるので、違いを感じれると思います。やってみて!?
⬇とくにおすすめな水性プレミアムトップコートについて詳しく書いています。初心者でも失敗しにくい簡単スプレーです。