肉抜きとは?
プラモデルの材料となるプラスチックは、塊になればなるほど、分厚くなればなるほど、ヒケが生じやすくなる性質があります。
そのため、なるべく中は空洞にして、壁は薄くなるようにパーツが設計されています。
プラモデルは、プラスチックの塊じゃなくて、プラスチックの壁と空気で出来ていますよね?
それが「肉抜き」というもので、極端に言えば、プラモデル全体が肉抜きされて出来ていると言ってもいいと思います。
ただ、モデラーの間での「肉抜き」とは、主に目に見える場所に現れたものを言います。
本当なら四方を壁で覆い尽くして、塊に見せたいのに、何らかの理由で隠せなかったところ、それを「肉抜き」とか「肉抜き穴」と言います。
肉抜き図解
肉抜きの実際
それでは、肉抜きの例をいくつか見てください。
ザクのシールドの例
上の写真はFGザクの肩につくシールドですが、本来分厚い金属の板のはずなのに、中が薄く肉抜きされています。
これでは、いかにも貧弱なシールドになってしまいますね。
HGのザクになると、上の写真のように2つのパーツを組み合わせることで、貧弱さを感じさせない分厚いシールドになります。
これが、「肉抜き丸見え」と「肉抜きを隠してある」との違いになります。
よりリアルに見せようとすると、肉抜きは見えないようにしなければいけないのです。
ギャン腰装甲板の例
上はHGギャンの腰部の写真です。
前後左右、装甲板で覆われる格好をしていますね。
これを裏から見ると・・・
左右の装甲板は後ろがスカスカですが、後ろの大きな装甲板は、裏側に別パーツが付いて、肉抜きを隠して分厚い装甲に見せています。
すべての肉抜きを隠すのがベストですが、そうするとプラモデルが複雑になりがちなので、見えやすい場所だけ隠すという手法も取られます。
肉抜きを埋める例
上のパーツは肉抜きをパテで埋めたものです。
メーカーとしては「あまり目立たないから」肉抜きを放置した場所ですが、モデラーは気になるので、埋めたくなるのです。
パテやプラ板で肉抜きを隠すことを、肉抜きを埋めると表現します。