【ドラゴン・ティーガーⅠ極初期型】②組立つづき。驚きのディテール

戦車
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こんにちは、おらプラです。

ドラゴンのティーガーⅠ極初期型を作っています。

前回はドラゴンのキットの特徴を、目につく欠点を中心に紹介しました。

「説明書どおりに組み立てるとダメ」

なんていうのは、これまでの模型人生ではなかったことなので、驚きました。

しかーし、そんな欠点があるのに、コアな模型ファンに受け入れられているのにはそれを上回る長所があるからなんでしょう。

今回は組み立てを進めて終わらせますが、そのことが伝わればと思います。

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ティーガーⅠの転輪

すごい数。夕日に照らされて作業時間の経過を感じさせる写真テク?

ティーガーⅠ型は、戦車模型のなかではおそらくトップスターだと思います。

私も格好良いなあと思いつつ、最初から大きな戦車を作る勇気がなくて、軽戦車を選んで作っていました。

なので、これが初めてのティーガーⅠ型の製作になります。

こんな転輪だったのか

最初に驚いたのはその転輪の数ですね。しかもなんだか複雑に絡み合ってます。

実際の戦車では奥のほうが壊れたら、それを修理するために一体いくつの転輪を外さなくてはいけないんでしょう?

「ティーガー戦車は整備性がよくなくて・・・」

なんて話を聞きましたが、こうして作ってみるとうなづけます。

いきなりエッチング

ここでいきなりエッチングパーツの登場です。

何かはわかりませんが

こんなところ、付けなくてもいいのでは?と思いましたが、完成後にも結構存在感ありました。

はめ込み等はきつい場合がある

矢印のパーツは、無理やり押し込む感じの嵌合の悪さでしたが、それよりも周囲のディテールを見てください。

溶接跡とかが細かく入っていて、

「おっ、すごい」

と思いますし、タミヤ製以上に手が込んでいる形状をしていると感じました。

中国の人って、お米にびっしり文字を書くとか、そういうの得意じゃないですか。

どこかそれに通じる集中力というか根気というか執念を感じました。そして、それを喜ぶのがモデラーという生き物なんでしょう。

エッチングの嵐

道具箱?

とにかく贅沢にエッチングパーツが準備されていますので、製作には時間がかかります。

道具箱のステーとバンド

車体後部に道具箱を取り付けますが、ステーとバンドがエッチングで再現されています。

これはたいていプラパーツで一体化されているのではと思いますが、エッチングでやるとバンドがバンドらしく空中に貼られるのでステキです。

費用対効果には疑問があるけど作る方としては嬉しい

エンジングリル(?)の中もエッチングパーツで再現されています。

上からカバーがかかると、ほとんど見えなくなる(プラとエッチングの差がわからなくなる)のではないかと思います。

「お金に糸目を付けないで、やりたいことをこだわってやりました」

的な気持ちが感じられて、嬉しくなります。

いい意味で「かしこくない」と思いますし、製造原価のことを考えちゃいます(笑)

3つのエッチングパーツでバックルになります

OVM(車体に付ける工具類)を固定するためのバックルが、1つ1つ再現されているのには笑いました。しかもそれぞれ3つのエッチングパーツを組み合わせて1つになります。

私はうまく作れなかった

ちなみに説明書ではエッチングパーツを使う前提になっていますが、エッチングパーツ使用のときには開ける必要のない穴あけ指示がされています。

その穴はエッチングパーツを使わずプラパーツを使うときに必要な穴なのです。

その穴が見えないように配置するのが余計な手間でした。(穴あけ要注意)

ちなみに詳しい方ならひと目で突っ込むでしょうが、スコップの取り付けカバーが付け方間違ってます。

苦労するけど密度がすごい

サクサクとは進みませんが

細かいパーツが多かったり、エッチングパーツ多用してたり、製作はタミヤの数倍時間がかかります。

苦労させられる場所も多いです。

でも、どんどん形になっていくにつれ、ディテールの密度感が気分を上げてくれます。

うわー、マジかっこいい!って思いながら作っていましたもん。

(さっき話したエンジングリルの中、全然見えないでしょ?)

ハッチ

これは砲塔上部のハッチ(戦車長が立ってるところ)です。

これは可動はしません(開閉選択式)が、ハッチの開閉でどこがどう動くのかわかるくらい手抜き無しで作られています。

ちなみにのぞき穴はクリアーパーツ使われています。

マジックトラックによる予備履帯

これがドラゴンのマジックトラック

ドラゴンのキットには、モデルによって違いますがマジックトラックというものが使われています。

1コマ1コマばらばらで、それをパチパチはめ込んで作り上げていく履帯です。

マジックトラックのすごいところは、

  • パーツ切り離す必要がない。つまりゲート跡がない
  • はめ込んでいくだけ
  • 可動する

というところです。

このキットでは予備履帯にだけ採用されていました。

指でパチっとはめるだけ

左右で色分けされてる!

間違わないように、左右で色が変えてあるのがすごく親切。ドラゴンらしくない気配り(失礼)。

左右使ってみました

ちょっと変更

泥除けフェンダー

ここはプチ改造です

今回もまたAFVモデル塗装ガイド (海外モデラー スーパーテクニック)の作例をお手本にしています。

あくまでも塗装の見本として使わせてもらっているのですが、その作例で泥除けフェンダーを片側だけ外した(壊れた?)ようになっていました。

「履帯が見える変化があって格好良いな」

と思ったので、それを再現してみました。

フェンダーなしのパーツに、フェンダーと丁番だけニッパーで削除してきて固定したものです。

裏側は見えない範囲でプラ板で補強してあります。

履帯の左右

なぜ3本付属の理由

上の予備履帯では左右を使いましたが、実はティーガーⅠの履帯は車体によって使い方が違ったようです。

  • 左右とも同じ履帯を(片方は逆向きに)使った車体
  • 左右で別の履帯を使った車体

ゴム履帯(ドラゴンではDSトラックと呼ぶ)が3本付いていたのはそのためです。

今回作る3号車は、指示では左右同じ履帯を使用するのですが、今回は左右で専用の履帯を使うことにしました。

それにともない、当然予備履帯も左右で準備されているというわけです。

左右で同じ履帯のほうが、現地での使い勝手は良かったでしょう。「右の履帯の予備がない!左ばっかり余ってるorz」なんて状況があるでしょうから。

履帯(DSトラック)を付ける

DSトラックは接着も塗装も可能

キット付属のゴム履帯は、ドラゴンでは『DSトラック』と呼ばれています。

タミヤのゴム履帯と同じで、接着も塗装も通常のプラモデル用で大丈夫です。若干タミヤのものより軟らかい素材のような感じがしました。

先にお断りしておきますが、この先履帯の取り付け方、うまいやり方とは言えないかも知れません。

もっといい方法がありそうです。

一番うしろの転輪は前後にスライドします

履帯をはめ込んだ状態ではユルユルにたるんでいます。

一番うしろの転輪は前後にスライドしますので、適度なところで接着しなければいけません。

これは張りすぎてもダメ、ゆるすぎてもダメなので、加減がわかりませんでした、

とりあえず左右同じになるように、同じ太さの何かを挟み込んで固定し、接着しました。

この段階では履帯がまっすぐでいかにもゴム履帯

この時点では、履帯がまっすぐに張られているので、まったく重量感を感じません。

履帯は重くて頑丈な金属なので、すきあらば垂れ下がろうとするはずです。

これはゴム履帯全てに共通する弱点です。

何かを挟み込んで転輪に接着してしまう

そこで、何か適当なものを挟み込んで、流し込み接着剤で転輪に固定してしまいます。

こんな感じ?

ここでもし履帯を張りすぎていたら、この作業がうまくできないかもしれません。

今回うまくいきましたが、たまたまうまくいっただけなのか、だいたいうまくいくように出来ているのか、ちょっとわかりません。

ゴムの伸びである程度融通がきくのかもしれません。

これで組み立ては終了です。

ジェッソで

胡粉ジェッソ

これから塗装に入っていきますが、いつもどおり胡粉ジェッソでテクスチャーをつけておきます。

側面がツルリとしているので、味が出ればという狙いです。

鋳造表現ではないつもり

鋳造されている部分ではないので、本来はツルリとしていていいのだと思います。

それでも、平面だと寂しいなと思うようになりました。なんとかの一つ覚えなのです。

ドラゴンキットの組立まとめ

ドラゴンのキット、2回に渡って短所と長所を交えて組み立ての様子を書きました。

この先塗装などはメーカー関係ありませんので、キットのまとめをしておきます。

  • 説明書が当てにならない
  • やや疑問符のつく構造もある
  • 圧倒的なディテールへのこだわり
  • 予算無視とも言える贅沢なセット内容

その結果・・・

「うまく作れる技術と経験があるなら、タミヤとは一段違う再現度が手に入ります」

ということで、上級者やマニアには喜ばれるというのがわかりました。

リアルを求めつつ作りやすさを絶対失わないタミヤさんとは、基本理念が違うのでしょう。

私は、ドラゴン好きです。

次回は塗装

次回は練習中のブラック&ホワイト手法で塗装していきます。

前回のB1-bisで、

「うまくやれているかどうかはわからないけど、少なくとも普通に塗装しているよりはうまくいってる」

という手応えがありましたので、今回も同じやりかたでやっていきます。

塗料はいつもどおりファレホで筆塗りです。

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