こんにちは、おらプラです。
筆塗りモデラーにとっては、筆を洗ってキレイに保つことは、とっても大切なことです。
安物であろうと高級品であろうと、筆をおろそかに扱ってしまっては一緒ですし、もったいないですよね。
そして何より、肝心の筆塗り塗装がうまくいかなくなってしまいます。
面倒くさがりの私ですが、筆の洗浄は真面目にやっていますし、いくつかの方法を試してきました。
今回紹介するのは、クレオスさんの「フデピカリキッド」です。
薄め液では落とせない汚れも、強力な洗浄力で素早く落としてくれるのです!
どうしても汚れてしまう筆
気をつけて使っていても、筆はどんどん汚れてしまうものです。
とくに私は「筆殺し」と呼ばれるほど乾燥の速いファレホを使っているので、筆の洗浄は重要なんです。
根本がどんどん汚れる
ほんとうは、塗料は筆の先の方だけにつけるのが基本です。
でも、ついつい根元の方にもつけちゃったり、塗料を吸い上げてもいくので、根元のほうがいつのまにか固まってしまっていることがよくあります。
たぶん不可避
仮に気をつけて先っちょの方だけ使ったとしても、必ずどこかに塗料の端っこが出来てしまうので、そこが固まっていくでしょう。
筆の汚れ(つまり洗浄)は不可避だと思います。
筆の洗い方とメンテナンス
以前、筆の洗浄とメンテナンスに関して、一通り流れを解説しました。
そのなかで使っているブラシクリリンについても解説した記事がこちらです。
今回紹介するのは、あとで買い足して使うようになったものです。
後述でブラシクリリンとの比較もしますので、お楽しみに。
洗浄力抜群!フデピカリキッドの使い方
ブラシウォッシャーとセットで使う
クレオスさんの「Mr.フデピカリキッド」は、筆洗い専用の洗浄液です。
同じくクレオスさんの「ブラシウォッシャー」という洗浄容器とセットで使うように指示されています。
「ブラシウォッシャー」の中に「フデピカリキッド」を入れて準備はOKです。
実際の使い方
まずはフデピカリキッドに筆先全体が浸るようにします。
みるみるうちに固まった塗料が溶け出てくるのがわかります。
ラッカー系はもちろん、完全に固まったファレホ(水性塗料ですが完全固着すると頑固)も溶け出てきますよ。
説明書にもありますが、エナメル塗料は範疇に入っていません。が、エナメル塗料はエナメル溶剤で簡単に溶けるので問題ないのです。
そのまま放置してもいいですが、ブラシウォッシャーの穴の空いた金属板に軽くこすりつけたりして、溶け出すのを加速させるのもいいです。
ティッシュなどで拭いてみると、けっこう色が付くので驚きます。
白い塗料を取ろうとしたのに、いろいろな色が出てきます(笑)
根本に固まっていた塗料が、ごっそりとなくなっているのがわかるでしょう。
毛についた色が完全に落ちたわけではないですが、まっさらな毛の色に戻るわけでは無く、これでじゅうぶん本来のなめらかな毛に戻っています。復活!
ティッシュ等でぬぐうと、フデピカリキッドがちょっとついてただけの筆の持ち手まで、キレイになっているのがわかるでしょ?
この溶剤はとっても洗浄力が強くて、体感的にラッカー用薄め液よりもかなり洗浄力が上です。
毎回じゃなくていいと思いますが、時々洗浄後にはタミヤ筆用コンディショナーなどで毛のお手入れしましょう。
多少汚れても使えます
フデピカリキッドは塗料が溶け出すのですぐに汚れてきます。
が、だからといって交換しなくていいです。
欲しいのは洗浄力であって、塗料が溶け出してしまえばあとは、水なり薄め液なりで洗い流せばOKですから、よほど汚れてくるまでは大丈夫ですよ。
比較!フデピカリキッドVSブラシクリリン
気になる人も多いと思うので、フデピカリキッドとブラシクリリンの比較もしておきます。
「どっちがいい?」という疑問については最後に私の結論を書くとして、特徴の違いを解説しておきます。
塗料を溶かすフデピカリキッド
フデピカリキッドは、アルコール系の溶剤です。
これでピンとくるモデラーさんもいるでしょうが、アルコール系ははっきりいって他の塗料を溶かす能力についてはピカイチです。
ガンダムマーカーに代表されるアルコール系塗料というのは、あらゆる下地を溶かしてしまいます。
フデピカリキッドはつまり「あらゆる塗料を溶かし出してしまう溶剤」です。
文字通りの洗浄液という働きをします。
その強力さは、ラッカー系を溶かすラッカー溶剤以上です。
塗料をはがすブラシクリリン
対してブラシクリリンは、じつは塗料を溶かすことはありません。
塗料が固まったものを、固まったまま付着しているもの(筆の毛)から剥がしていく働きをします。
これは高級筆に使われる獣毛にも優しい(強い溶剤が毛に悪いのは人間の毛と同じ?)と思われ、傷めにくいです。その代わりこすりつけたりして、物理的に剥がしていく動きが必要になります。
そのために、ブラシウォッシュというサンゴ状の樹脂が入っています。
私の結論
私は最初ブラシクリリンを使っていて、その後フデピカリキッドを買い足して併用しています。
そして実のところ、フデピカリキッドの方の出番のほうが多いです。
理由は、
「フデピカリキッドのほうがとにかく速くキレイに洗えるから!」
です。
正直あまりメンテナンスに時間をかけたくないので、手早くキレイに出来る方がありがたい。
ブラシクリリンを長い時間ゴシゴシしているのは面倒に感じています。
圧倒的な洗浄力で速く筆をキレイに「フデピカリキッド」
筆塗りモデラーが避けては通れない必須の作業「筆洗い」。
「速く」「圧倒的にキレイに」洗いたいのなら、フデピカリキッドがオススメです。
強力すぎる洗浄力に「筆に悪い面もあるのかな?」と根拠のない不安もありますが、今のところ目につくことはありませんし、なによりメリットのほうがありがたい。
「おれは筆で塗りたいのであって、筆を洗いたいわけじゃねえ!」
という人は、これで気分良く筆を洗って、筆塗り塗装に集中してください。