こんにちは、おらプラです。
プラモデル製作にあたって、ある真実があると言います。
「人間は目に入る情報量が多いほど、格好よく感じる」
というものです。
たしかに、プラモデルは細かい部分が作り込まれていたほうが格好良く感じますし、スジボリを追加したり、ディテールアップしたものは、目を引きますよね。
それらを一般的には「情報量を増やす」といいます。
ただ、技術や時間が必要ですし、難しいのも事実。
でも、難しい改造をしなくても、簡単に情報量を増やす方法があるんです。
それは、塗装表面をザラザラにすることです。
「え? 塗装面ってキレイでツルツルのほうがいいんじゃないの?」
私は最初そう思いました。
でもそれは、あくまでもひとつの方向性に過ぎなかったということみたいです。
胡粉(こふん)ジェッソ、誰でも簡単に情報量を増やしてプラモを格好良くできる魔法の下地。
くわしくご紹介します!
胡粉ジェッソとは?
胡粉ジェッソとは、貝殻の粉を含んだクリームです。
もともとは日本画の下地に使われるそうです。
臭いはなく、そのまま筆で塗りつけるだけです。
筆洗いや薄めたいときは水でOKです。
どういう効果がある?
このプラモは、もともとツルツル表面なんですが、胡粉ジェッソを塗ってから塗装してあります。
あとで詳しく紹介しますが、表面がザラザラで、多少の凸凹が付いていますよね。
ツルツルピカピカのプラモもいいですが、たとえば使用感のあるロボや戦車などに似合うと思いませんか?
このザラザラや凸凹が、モールドやスジボリと同じディテールアップと同じ効果というから驚きです。
「格好いい」と感じてしまうのが人間ということなんですね。
いや、実際、私も格好いいと思います。
胡粉ジェッソの使い方
胡粉ジェッソの使い方は簡単です。
適当な筆(私は100均の安い筆)で大丈夫なので、適当にすくって、プラモに塗りつけるだけです。
「これはどういう凸凹になるかな?」
なんて考えず、ただ適当に塗りつけていくだけです。
乾燥は早くて、30分もすればザラザラに乾燥しています。
すぐに塗装にかかることが出来ますよ!
この上から、ラッカー塗料でも水性塗料でも、塗り重ねることが出来ます。
溶きパテとの違い
同じように塗装表面をザラザラにする技法として、「溶きパテ」があります。
シンナーで薄めたパテを、筆で塗りつけて、やはり同じようにザラザラを作り出す手法です。
「鋳造表現(ちゅうぞうひょうげん)」といって、鋳物(いもの)で作られたもののように表面を粗くするときなどに使われることが多いです。
溶きパテと胡粉ジェッソの違いをまとめてみます。
実際の表面の違い
実験として、プラ板に胡粉ジェッソと溶きパテを塗ってみました。
- プラそのまま
- 胡粉ジェッソを薄めに塗る
- 胡粉ジェッソを厚めに塗る
- 溶きパテを塗る
の4つに分けて比較してみます。
筆塗りでファレホのグレーを塗っていくと、こんな感じになりました。
表面をアップにしてみましたが、雰囲気がわかってもらえると思うのですが、いかがですか?
作るものによっても、スケールによっても違うでしょうが、なかなか面白い表現が出来ると思います。
例えばガンダムの表面が凸凹になると、
「え?なんか違う」
となるかもしれませんが、ザクやアッガイなら使えそうです。
自動車モデルではイマイチかも知れませんが、戦車ならいい感じだと想像できます。
「じゃあ、溶きパテでいいんじゃない?」
と思う人もいるでしょうが、使いやすさが全然違いますので、そのあたりは下で解説します。
とくに私のようにシンナー使えない環境だと、溶きパテは厳しい
水性塗料使ってる意味ないよね
特徴の違い
胡粉ジェッソ | 溶きパテ | |
臭い | 無臭 | シンナー臭 |
筆洗い | 水 | シンナー |
準備 | 塗るだけ | 薄める |
ざっと比較してみましたが、胡粉ジェッソがいかに使いやすくてお手軽か、おわかりいただけるかと。
ただ、胡粉ジェッソは全般的にマイルドな凸凹なのに対して、溶きパテは薄め方によって様々な表現が可能だと思いますので、溶きパテを全否定するわけではありません。
適材適所ってやつですか。
誰でも簡単に格好良く
「どこにでも、なんにでも」
塗るのはおかしいと思いますが、もしあなたが適度にザラザラな表面が欲しくて、それによって簡単に、
「情報量アップ・格好良く」
を狙いたいなら、胡粉ジェッソは試してみる価値がありますよ!
1回買えば、プラモデル10個程度じゃなくならないと思います。
数百円で買えますし。
私なんかは、胡粉ジェッソの表現が好きすぎて、
「これには胡粉ジェッソが使えそう」
と思うんじゃなく、
「胡粉ジェッソが似合わない場所以外は全部塗る」
ぐらいに思っています(笑)
お金も技術も手間もセンスもいらない、魔法の下地つくり「胡粉ジェッソ」。
あなたも試してみてください。気にいるよ~。
⬆300ml入りで1200円ほど、50ml入りで350円ほどです。50ml入りで十分使えます。