こんにちは、おらプラです。
HGザク・ハーフキャノンを、ファレホ筆塗り全塗装でチャレンジしています。
前回は、開封と仮組みを行いました。
ガンプラ復活後、初めてのジオン系モビルスーツです。
今回は、全塗装する時に行うと便利な「後(あと)ハメ加工」というものに挑戦します。
私は当然こんな加工は知らず、ネットに教えてもらいました。
これを行うことで、合わせ目消しを先に出来たり、奥まった塗装が簡単に出来たり、とにかく便利らしいです。
私のような初級者でも簡単に出来たので、方法を詳しく解説しますね。
使った工具
今回も引き続き以下の工具を使っています。
タミヤ・薄刃ニッパー
タミヤ・デザインナイフ
ヘッドルーペ
後ハメ加工とは?
「後ハメ加工」というのは、その名の通り、
後からハメることが出来るようにする加工
のことです。
考えた人はすごいなと思います。
そのおかげで、私のような初級者でも塗装が楽しめるのです。
塗装を簡単にするため
後ハメ加工を行うと、次のような利点があります。
- 奥まった所の塗装がしやすくなる
- 合せ目消しを行った後に、同じ色をいっしょに塗装できる
つまり、塗装する人にとっては重要ですが、塗装しない人にとっては関係のないお話です。
やってみてわかりましたが、これを最初に考えた人はすごいと思います。
THE ORIGIN系に共通します
ガンプラはその世代やシリーズによって、基本的な構造は似ているらしく、
HGのTHE ORIGIN版の多くに共通する方法
のようですよ。
連邦系とジオン系では違うので、今回のものはジオン系と考えてください。
つまり、今回の方法を経験すれば、THE ORIGIN版のジオン系モビルスーツに応用できるということですね。
それでは、早速やっていきましょう。
今回やるのは3つの後ハメ加工
今回は3つの後ハメ加工を行います。
腕 | 前腕部の合せ目を先に消して塗装できる。関節部の塗装がしやすい。 |
肩 | 肩アーマーの合せ目を先に消して塗装できる。アーマーで隠れる所の塗装がしやすい。 |
脚 | ふくらはぎの合わせ目を先に消して塗装できる。関節部の塗装がしやすい。 |
ザクの腕の後ハメ加工
腕の構造を見てみると、グレーの関節部を、前腕部のパーツが挟み込む形です。
本来の流れ
組み立ててしまうと、関節部の塗装がしにくいので、本来は、
「先に関節部を塗装してから、前腕部ではさんで、合わせ目を消して、前腕部を塗装する」
という流れになります。
それを後ハメ加工すると、
「前腕部だけを接着して合せ目を消したあと、塗装し、最後に前腕部を差し込む」
という流れになるのです。
しかも、前腕部は抜き差し自由ですから、なにかと便利というわけです。
加工手順
加工手順を説明していきますが、加工自体はすごく簡単で、デザインナイフやノコギリで切るだけです。
初めてナイフを入れる時は、
「もし失敗したら、どうしよう」
と、結婚式のケーキ入刀よりも緊張しましたが、プラスティックが柔らかいこともあって、サクッと切れました。
いやいや、そこまでじゃないやろ
ただし、その切る場所だけは、注意が必要です。
上の図のように、円になった部分の中心線(青線)より、手首側(赤線)を切ります。
小さい方を前腕部のほうに入れて、前腕部を接着します。
接着後でも、上から差し込むとパチンとハマるわけです。
切断する時に中心線より下でカットする理由がおわかり頂けましたか?
初めてやるとき、私は、
「どのくらい下でカットすればいいのか加減が難しい? ゆるくてもきつくてもダメだろうし」
と思ったのですが、素材が柔らかいので、キツイということはなさそうです。
安全第一でいくなら、キツめで切ったほうが安心ですが、あまり神経質になることはありません。
後ハメ加工後に注意すること
後ハメ加工は加工自体は簡単ですが、一つ注意点があります。
関節部のパーツは左右対称なのですが、それがカットした瞬間、左右ができてしまいます。
前腕部に入れたものと、必ずセットになったものをハメ込まなくてはいけません。
2つとも全く同じところでカットできれば大丈夫ですが、多少は違うのが当たり前かと思います。
最後にハメ込む時、
「あれ? うまく合わないぞ?」
となると、組み直しになってしまいますからね。
そこで、見えない所に、なにか目印を付ける必要があります。
私の例では、両方に「シールドのほうの腕」という意味で、「S」とマジックで書いてあります。
目印はなんでもいいので、とにかく自分でわかるようにしておきましょう。
これで、腕の後ハメ加工は終了です。
ザクの肩の後ハメ加工
次は、肩の後ハメ加工を説明します。
本来の流れ
ザクの特徴でもあるツンツンの肩アーマーは、前後2パーツなので合せ目がガッツリ出てしまいます。
本来ならば、
「肩の塗装をしてから、肩のアーマーではさみ、合わせ目を消して、肩のアーマーを塗装する」
という流れになります。
それを後ハメ加工することで、
「肩のアーマーを接着して合わせ目を消し、一回の塗装で肩とアーマー(その他同じ色のところを含む)を塗る」
という流れになるのです。
塗装は同じ色はまとめて塗ったほうがスムーズですからね。
加工手順
肩のアーマーを通す部分は筒状になっていますが、これをカットして「C」形にします。
ここで注意点ですが、最初はカットを小さめにスタートさせましょう。
この加工は腕の加工より、やや慎重に行う必要があります。
理由は、
- カットするところが大きすぎると、ゆるくてグラグラになる
- 小さすぎると、ハメる時に反対側が折れてしまう
- 試し続けると反対側が白くなり、弱くなってしまう
からです。
ですから、まずは小さくカットして、それを少しずつヤスって調整していくのです。
私は何度か試して確認しているうちに、反対側が白く弾力がない状態になってしまいまして、ゆるくなってしまいました。
ちなみにこの後ハメ加工は、他の2つと違って、抜き差しできません。
「1度ハメ込むと、2度と外せない」と思ってください。
絶対に必要なものではない
今回紹介する後ハメ加工3つのうち、この肩アーマーは、必要性が一番低いです。
塗装が面倒なだけで、塗れないところがあるわけではありませんから。
肩→肩アーマーと、順番に塗装すればOKです。
自信がなくて、失敗したくない人はやらないのも1つの方法かもしれませんね。
ザクの脚の後ハメ加工
最後に、脚部の後ハメ加工を解説します。
脚の両サイドに、合わせ目がガッツリ出てしまいます。
目立つ場所なので、これは絶対に消したいところでしょう。
本来の流れ
本来ならば、
「関節部の塗装をしたあと、ふくらはぎのパーツを接着し、合わせ目を消し、塗装する」
もしくは、
「関節部を塗装したあと、マスキングして、ふくらはぎの塗装を慎重に行う」
のが本来の流れになります。
関節部は奥まっていますので、ふくらはぎを塗装するときに、あやまって塗料がはみ出しそう。
マスキングすればいいけど、それも(私は)面倒くさいのです。
そこで後ハメ加工を行うことによって、
「ふくらはぎだけを別に塗装しておき、あとで関節部と合体させる」
という流れになります。
これは塗装がかなりラクになりますし、加工自体も難しくないので、腕とともにオススメの後ハメ加工です。
加工手順
脚の後ハメ加工を行うことで、上の写真のように差し込むことを可能にしたいのです。
よく観察すると、じゃまになるのはごく一部で、そこをなんとかすればうまくいきそうだとわかります。
もちろん、これも後だからわかることで、最初に考えた人はすごいなと感心します。ありがたやー。
上の写真の赤い部分のでっぱりを、ヤスってなくせばOKです。
ここはディテールが付けてありますが、まったく外から見えません。
安心してください。
(注)上の写真では腿のパーツが付いたままですが、外してやったほうがいいですよ。間違って傷つきそう。このあと、気づいて外しました。
ヤスるのはけっこう疲れましたが、加工自体は単純で簡単でしたよ。
面倒くさがりな私は、
「デザインナイフで切り取ってしまえないかな?」
と思いやってみました。
案外簡単に切れました。関節部のプラは柔らかいので助かります。
脚の後ハメ加工は、関節部の加工と別に、ふくらはぎのパーツの加工も必要です。
関節部の2本のダボピンがはまるように、円のところを「C」形に切り取るのです。
こうすることで、上から差し込めるようになるんです。
私は安もののニッパーで、むしり取るように切り取りました。
何度か関節部を差し込んでみて、ちゃんとハマるか確認しながらやりましょう。
工作精度はあまり必要ありません。
最悪、接着も出来ますからね。
次回は合せ目消しとモノアイの加工
改造と言ってはおおげさですが、私にとっては、キットに手を入れる「後ハメ加工」は大冒険でした。
でも、やることで後の塗装がラクになることがわかりましたので、頑張る価値はありました。
1回やり終わった今となっては、慣れてしまったので、
「毎回やるべきだな」
と感じています。
塗装のメリットが大きすぎる!
今回詳しく後ハメ加工の方法を説明したので、初めてやる方の参考になれば幸いです。
さて、次回は、後ハメ加工を活かすための「合せ目消し」と、モノアイの簡単な改造を行います。
「簡単」と言いつつ、失敗してパーツを壊してしまったのですが、やってることは簡単です(笑)
どうぞ、お付き合いください。
⬆ THE ORIGIN版ジオン系なら共通の加工ですよ。