モールドとは
モールドとは、プラモデルで実物を再現する時に、表面に作られた凹凸や線などのことです。
モールドの多い・少ない
一般的には、モールドが多ければ見た目の印象が複雑になるので、より多くのモールドがあるとカッコいいと感じる場合が多いです。
ただ、決してモールドの多い少ないだけでカッコいい・悪いが決まるというのは間違いでしょう。
シンプルで素朴なものを好む人も多いですし、モールドをいたずらに増やすのはゴチャつかせるだけかもしれません。
多いところ、少ないところのバランスも大切だと言われます。
モールドは大きく分けて2つ「凹・凸」に分けられます。
凹モールド
凹モールドは、パーツ表面に彫り込まれたヘコミ(点・線)です。
マイナスモールドとも呼ばれます。
モールドの主な目的の1つは、装甲板の合わせ目を表現するものです。
凸モールド
逆に、パーツ表面に浮き出るように設置された突起や線が、凸モールドと呼ばれるものです。
プラスモールドとも呼ばれます。
モールドを増やしたいとき
モールドの多い少ないでプラモデルの優劣が決まるわけではないですが、モールドが多いことはカッコいいと好まれることが多いようです。
「モールドが少ないな。もっと増やしたいな」
と思ったモデラーは、自分でモールドを増やすという改修をするわけです。
スジボリ
凹モールドを増やす一番メジャーな方法が、「スジボリ」です。
みなさん大好き(?)スジボリは、パーツ表面に凹モールドの線を作っていくことです。
穴モールド
凹モールのうち、穴(開け)モールドと呼ばれるものがあります。
これは、ピンバイスを使って小さな穴を開けることですが、それだけでもグッと凹モールドが増えて、カッコよくなります。
プラ材追加
凸モールドは、プラ板やプラ棒などを貼り付けることで作ることが出来ます。
例えば上のズゴックの胸部は、凹・凸・穴の3種類のモールドを、後付けで作ったものです。
あまり上手じゃないですが、増やしていくとなかなか変わるものですよ。
モールドは情報量の多さに直結するので、頑張れば効果が大きく完成度アップに繋がります。
凸モールドの事情
少し昔話というか、凸モールドに関する裏話です。
飛行機全体にビッシリ入った凹モールドは、飛行機モデルの大きな見せ場と言えます。
飛行機の装甲板のつなぎ目を表現したもので、とくに最近のキットはすごいです。
ところが、昔の飛行機モデルでは、凸モールドが多かったそうです。
その理由は、金型を作るときの都合です。
凸モールドということは、金型は彫り込むだけで作れますので、金型製造がラクで精度も出しやすかったのです。
ただ、遠目に見るぶんには、モールドがあることには変わりがないので、凸モールドだからダメというわけではありませんよ。
そういうキットに出会ったら、時代の流れ、歴史の豆知識と思って見ると面白いですよ。