こんにちは、おらプラです。
30年ぶりにガンプラを再開する時に、「あると便利かも」と思って衝動買していたガンダムマーカー。
実際に使うことはなくずっと眠っていたんですが、
「使わないのももったいない」
と思って、FGガンダムをガンダムマーカーだけで塗装してみることにしたのです。
これまで筆塗り塗装でいくつか作ってきて、多少自信もあったので、
「丁寧にやればきっと良いものが出来上がるんでは?」
「きっとこれから塗装を始める初心者の人には参考になるかも」
と、軽~く考えていました。
実際は、めちゃくちゃ大失敗で、途中で戦意喪失してしまう結果でした。
ガンダムマーカー、思ってたものと違う!
製作方針
キット
買ってしまったガンダムマーカーは、ガンダムに使うカラーがセットになった、基本セット(ベーシック6色セット)です。
「ガンダムに使う色が揃っているんだから、ガンダムを塗ってみればいいな」
と思って、選んだのはFGガンダムです。
300円でお手軽ですし、なにしろ成型色が白一色なので、ちょうどよい素材です。
製作方針
「ガンダムマーカーだけで塗装してみる」という試みなので、素組みしたあと、ガンダムマーカーで塗装していきます。
「初心者でも簡単に塗装できるのがガンダムマーカーなんだろうな」
と思って、正直なめてました。
もっと慎重に手順を考えればよかったです。
使った道具
タミヤ・薄刃ニッパー
ヘッドルーペ
ガンダムマーカーを買った理由
ガンプラ作りを再開しようと考えて、初めてプラモ屋へ行った時でした。
ある程度買うべきものをリストアップしてありましたが、プラモ屋の店頭を回っていると、いろいろと便利そうなものが目に飛び込んでくるものです。
そんなときに見つけたのが、「ガンダムマーカーベーシック6色セット」だったのです。
当時、塗料の相性とかもよく知らない私は、
「よく使いそうな色だし、ペンで塗るだけなら簡単だし、買う塗料も節約できるな」
「持っていて損はないだろう」
と衝動的に買ってしまったのでした。
そしてそのまま使いもせず、ずっと工具箱のすみに眠っていたというわけです。
ガンダムマーカーで塗装しようと思った理由
のちのち、ガンダムマーカーのアルコール塗料が他の塗料とは相性が悪く、これ単体でしか使えないことがわかってきました。
「無駄遣いしちゃったなあ」
と後悔したものの、使わずに処分するのも気が引けますし、
「安いFGガンダムでも塗ってみようかな? 少しガンプラに慣れた今なら、ガンダムマーカーだけでそれなりに作れるのでは?」
と思っちゃったわけです。
まったくそんなことはありませんでしたが、それは先を見ていただくとしましょう。
もしも私と同じように、
「ガンダムマーカーで簡単にガンダムを塗装してみよう」
なんて考えてる人がいたら、それはやめておいたほうがいいです。
ガンダムマーカーだけで塗装製作!
まずは組み立て
FGガンダムは以前筆塗り全塗装で作っていますので、詳しい組み立ては省略します。
組み立て方法はシンプルで、難しいところもない(といいつつ、前回は脚を左右間違えて失敗しましたけど)ので、どんどんパーツを切り出して、組み立てていきます。
前回はあわせ目消しをするために接着しましたが、本来このFGは接着剤不要のキットです。
今回はパチパチと組み立てていきました。
せっかくなので、先日作ったEGガンダムと並べてみました。
どっしりと重量感のあるスタイルは、私はEGガンダムの細い感じより好きですね。
ガンダムマーカー塗装開始!
私が持っているのは、ベーシックセットというもので、初代ガンダムに使う色がすべて入っています。(5色+スミ入れ用筆ペン)
ペンタイプなので、箱のフタの上で何度かシュポシュポとするとインクがペン先に出てきました。
そして、まずは脚のところに塗ってみました。
かなり鮮やかで、一度塗りでもかなりの隠蔽力です。
「おっ、すごいじゃん!」
と、この時は思いました。
ガンダムマーカーのペン先は平たくて固く、平面にフィットします。
あまり大きな面はわかりませんが、塗りやすいです。
脚を塗り終わった時に、じつは、
「これは使いやすい!これ、筆塗りよりいい出来になるかも!」
と思っていたんですよ。
「赤色全部塗ってしまおう」
と思って、次は腰の部分を塗ることにしました。
「黄色いV字型」のところは塗り分けなければいけませんが、とりあえず赤色のところを塗っていきます。
ペン先が太くて、しかも固いので細かいところにはなかなか届きません。
気をつけてやりましたが、上の写真のようにやるのが精一杯でした。
「上から黄色で塗りつぶさないとな」
と後回しに。
次に脇腹を塗ったのですが、塗装する面と直角になったところは、ペン先がくっついてしまって赤色がはみ出しています。
また、腰左右横の箱型とのスキマが、どうしてもペン先が届きません。
「はみ出したところと一緒に、最後に修正しよう」
と思い、とりあえず塗りすすめました。
肩が赤いのは、手で触ってしまってインクが付いてしまいました。うーん。
シールドの広い面も赤色です。
ガンダムのキットでは、このシールドの面が一番広い平面でしょう。
これが、広い面にも関わらず、案外きれいに塗れるんですね。
あとで完成したものを見ていただきたいのですが、あまり筆ムラは目立ちません。
予想外に成功しました。
次はガンメタ
塗料が手について失敗するので、少し乾燥時間を置くことにして、先にガンメタを塗ることにします。
ガンメタは通常ならば隠蔽力が強い色のはずですが、ガンダムマーカーのガンメタは意外と透けてます。
赤よりシャバシャバに感じましたが、私の振り方がまずかった?
下地の白が透けていますので、本当ならば2度塗りしたいところです。
でも、ガンダムマーカーはアルコール性で、重ね塗るとどんな塗料でも溶かしてしまいます。
つまり、ガンダムマーカーは重ね塗りできないんです。
「仕方がないか・・・」
とあきらめて、塗りすすめます。
手足の関節部、背中のバックパック、手首と武器がガンメタです。
ここでガンダムマーカーの弱点がわかってきました。
「細かい凹凸に塗りづらいぞ?」
ペン先が固くて平面なので、塗るのが大変です。
無理やり塗料を多めに流し込んで、色を付けるような感じでした。
次は青
青色は、赤と同じく色が濃くて、隠蔽力が強い感じです。
1度塗りでも(1度しか塗れないけど)、結構キレイに色が付いて、なかなかキレイな青色を発色しています。
やはり周囲とのスキマが狭いところは、どうしてもペン先が触れてはみ出してしまってます。
ここで、私は浅はかだったことに気づきました。
このキットは接着していないとはいえ、ダボ穴加工をしていないので、バラすことが出来ません。
腕と胴体の間にペンが入らず、脇のところが塗れないじゃないか!
少し考えればわかることなので、ちゃんとダボ穴加工するか、組む前に塗っていくかするべきでした。
次は黄色
この時点でかなりやる気が削がれてきましたが、一応塗りすすめます。
黄色は赤や青と違って、かなり隠蔽力が弱くて、スッケスケです。
もともと、どの塗料でも黄色は鬼門ですが、ガンダムマーカーもやはりそうでした。
しかも塗り重ねできない・・・。
シールドの黄色を塗ると、はみ出していた赤色が溶け出して、色が混ざってしまいました。
なんだかイヤになったなあ。
胸の部分も、はみ出した青色と混ざったり、透けたり、困ったことになってきました。
顔も細かすぎて赤も黄色もひどいことになっていますし、手に負えなくなってきました。
唯一、肩についていた赤い指紋は、上から白を塗ってすぐにティッシュで掃き取って消すことが出来ました。
「ガンダムマーカーのハミ出しは、こうやって消すのか?」
と思いつつ、
「いまさら全部のはみ出しを修正する気も起きないなあ」
と、この時点で投げ出すことにしました。
戦意喪失です。
大失敗です。
FGガンダム自体は、今後またいろいろなテストに使えると思いますので、このまま保管しますが、完成まで仕上げるのはやめます。
すみません。
ガンダムマーカーに対する誤解
ガンダムはお粗末な結果になってしまいましたが、いくつかガンダムマーカーについてわかったことがあります。
- ガンダムマーカーは決してそれだけで塗装するためのものではない
- あくまでも部分塗装をお手軽にする感じ?
- 細かい部分は塗れません
- 平面は予想より筆ムラなくキレイだった
- 私のように勘違いする人いそう(・・・たぶん)
「ガンダムマーカーだけでキレイに仕上げてみせる!」
というモチベーションがあれば、例えばパレットに塗料を出して、それを筆で塗ることで細かい部分を塗装できるかもしれません。
でも、それならガンダムマーカーを使う理由はないですし、普通の筆塗り塗装をすればいいだけのこと。
わざわざ扱いにくいアルコール系塗料を使いたくないですから。
パッケージには、
「これでキミのガンダムがスーパーリアルに!」
なんて書いてありましたが、ちょっと誤解を生みそう。
ガンダムマーカーは、
「一部分をちょっと塗装するのに筆などを準備したくない」場合に便利
なだけで、
「かんたんにキレイに塗装したい」場合に使うものではない
ということは、初心者の皆さんは理解した上で使ったほうがいいですよ。
以上、お粗末ながら、今回の製作を終わります。
ガンダムマーカーだけで塗装しようとした私の考えは甘く、大失敗の結果となりました。
もしも同じように考えている人がいれば、踏みとどまる参考にはなったかな?
なっていれば多少は救われます(笑)
もちろん、使い方によっては便利なものなのでしょうが、よーく調べてからどうぞ。